2022.09.04
昨季4年ぶりの王座に就いたゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、4度目のNBAチャンピオンに加えて初のファイナルMVPも手にした。
ディフェンディング・チャンピオンとして迎える今季、カリーはリーグトップの約4807万ドル(約65億3752万円)を受け取ることとなっており、2025-26シーズンまで4季連続でリーグ最高の年俸を手にすることとなる。
とはいえ、サンフランシスコを拠点に長年スポーツマーケティングのアナリストを務めるボブ・ドーフマンからすると、カリーのサラリーはこれでも“不当”だという。
「チェイス・センターが(カリーの影響力なしに)できていたとは思えないね。それにあのチームもステフを中心に築き上げてきたからこそ、この成功を収めることができたんだ」。
8月25日(現地時間24日)に『NBC Sports Bay Area』へ公開された記事の中でそう語ったドーフマンは、さらに「チームとしての資産価値を見てくれ。ウォリアーズはリーグでも2番目に高いんだ。この10年間で急上昇してきたじゃないか。つまり、彼には間違いなく今までやってきたことの2倍は価値がある」と発言していた。
『ESPN』の「NBA Attendance Report」によると、昨季レギュラーシーズンでウォリアーズはチェイス・センターで開催されたホームゲーム全41試合でチケット完売を記録しており、アウェイゲームでもロサンゼルス・レイカーズ(平均96.9パーセント)に次ぐリーグ2位の平均96.5パーセントの観客席を埋めており、その中心にカリーがいることは間違いない。
今季2連覇を狙うウォリアーズは、すでに全米中継試合数(30)でリーグトップを記録しており、強さと人気を見事に兼備している。カリーに加えてクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、アンドリュー・ウィギンズといった超高額年俸を受け取る選手たちがいることもあり、ラグジュアリータックス(贅沢税)の金額も右肩上がりながら、チケット収入やチームグッズ、カリーら人気選手たちのグッズでも莫大な収入を手にしていると言っていい。
そのため、ドーフマンは「彼にどれほどの価値を見いだすかは分からない。だが年間4800万ドル以上になるのは間違いないね」と語り、さらにこうも続けていた。
「それに人は試合が始まる1、2時間前から会場へ行って彼のウォームアップを見ようとする。そこで(試合開始直前に来場する人たちよりも)フードをたくさん食べて、ビールもさらに多く飲んでいる」。
カリーというスーパースターがいることで、ウォリアーズはその恩恵を受けていることは当然だろう。ただ、カリーは決して客寄せパンダではなく、このチームのリーダーとして手本となっており、誰よりもハードに練習へ取り組み、ウォリアーズの選手たちへ好影響を及ぼしている。NBA全体でもトップクラスの人気を誇りつつ、ここ8年間で4度目の王座獲得に成功したことが、それを端的に示していると言えるだろう。
今後もウォリアーズでプレーしていくことを望んでいるカリーは、次の契約でどこまで年俸が跳ね上がるのか。これからも現役を代表するフランチャイズプレーヤーの一挙手一投足に注目していきたい。
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