2022.10.05

ザイオンの激痩せをシャックが不安視「ハードコンタクトに体が耐えられるか」

昨年11月(左)と今年10月(右)のザイオン。輪郭周りがスッキリした印象を受ける[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 待ちわびたNBA2022-23シーズンがいよいよ開幕する。激動の移籍市場を経て、プレシーズンに突入。長らくコートから遠ざかっていたスターは上々の滑り出しを見せている。

 今シーズンの目当てはジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)か、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)か。なかにはジョン・ウォール(クリッパーズ)の再起や、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)を楽しみにしている人もいるかもしれない。

 前述のスター選手たちと同様にカムバックが期待されている若手がいる。ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)だ。プロ入りからケガに悩まされたザイオンは、デビューから3シーズンが経過。故障がなければ240試合プレーできるところを、わずか85試合しかプレーしていない。

 そんなザイオンを長らく悩ませてきたのが、体重の問題だ。同選手は他人よりも体重のコントロールが難しいことが報告されており、一時は136キロほどまで体重が増加したと言われている。重量オーバーは、腰や膝、足首などに負荷を与えることとなる。こうしたリスクから、球団は体重の目安を設定し、超過した場合には減給という条件をつけた。

 その結果、メディアの前に現れたのはシェイプアップしたザイオンだった。そのスッキリとしたビジュアルは大学時代を彷彿させるものがあり、顔色の良さからも今シーズンの活躍に期待を抱いた者は少なくないだろう。

 誰もがポジティブな印象を抱くなか、シャキール・オニールは、サイズダウンに警鐘を鳴らした。シャックは自身のポットキャストで、シャープになった際のリスクに言及した。

「体重が減り痩せると、接触でのケガが増えた。むしろ、体が大きく、周囲から太っていると見做された時ほど俺はコートを支配し、人々を魅了していた。ディフェンスは俺にファウルをしてきたが、ビクともしなかった。でも、彼はコンディションが良さそうだし、応援している。ただ、俺はサイズがあったときのザイオンの方が好きだけどね」

「彼はデカい選手だが、彼がどのように飛び上がり、どのようなプレーをしているかわかるだろ? 今、彼は調子が良さそうだけど、あいつはザイオンなんだ。彼とマッチアップする選手はハードに当たってくるはずだから、サイズダウンした彼の身体がそれに耐えられることを願うばかりだよ」

 誰もがシャープになったことをよしとしていたなかで、同じ巨漢だからこそわかるオニールの見解は非常に興味深いものがある。ザイオンはこれまでの強靭なフィジカルとアスレチック性を維持したまま、シーズンを通して活躍することができるか。

 文=Meiji

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