2023.02.10

KD獲得のサンズにOBのバークリーが不安要素を提示「ファイナル進出にはベンチが重要」

ネッツからサンズへと加入したデュラント[写真]=Getty Images
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 2月9日、フェニックス・サンズが4チーム間トレードにより、ブルックリン・ネッツからケビン・デュラントTJ・ウォーレンを獲得。2020-21シーズンにはNBAファイナルに勝ち進んだサンズは、デビン・ブッカークリス・ポールディアンドレ・エイトンといった主力陣を保ちながら、リーグを代表するスター選手であるデュラントを加えることに成功した。

 1993年にはサンズをファイナルへ導き、現在は現地メディア『TNT』の解説者を務めるチャールズ・バークリー氏(元サンズほか)は、「スターティングラインナップは準備万端だ」と強力な先発メンバーについて語ったものの、「ウェスタン・カンファレンスを勝ち上がり、ファイナルへ進出するにはベンチメンバーが非常に重要になる」とサンズの懸念材料についても触れた。

 ミケル・ブリッジズキャメロン・ジョンソンといったスターター級のウイング選手をネッツに放出したサンズは、選手層といった点では不安が残り、サンズのレジェンドOBは、「バイアウト市場で、彼らは大きな体を持つ選手を手に入れなければならない」と言及した。

 サンズはサンダーとのトレードにより、208センチのダリオ・シャリッチの代わりにフォワードのダリアス・ペイズリーを獲得。現状のロスターでは、エイトンの控えとなるビッグマンはビスマック・ビオンボジョック・ランデールの2名のみとインパクトに欠けた布陣に。

 ここ数年で最も競争力がないと言われていたウェスタン・カンファレンスだが、ダラス・マーベリックスにカイリー・アービングが加わるなど、ネッツの騒動により強豪チームたちが戦力増強に成功。サンズがプレーオフを勝ち上がるには、今後も適切な戦力補強が必要かもしれない。

 また、『ESPN』のNBAアナリストを務めるケンドリック・パーキンス氏(元ボストン・セルティックスほか)は、「来年でも再来年でもなく、彼らは今年チャンピオンシップに勝たなければならない」と苦言を呈している。

「今年“優勝”するか“破綻”するかだ。デュラントのレガシー(遺産)は危機に瀕している」

 サンズとデュラントにプレッシャーをかけるパーキンス氏は、まだまだ優勝できるだけの戦力が残されていたゴールデンステイト・ウォリアーズを去り、ネッツでスター軍団を結成したものの、失敗に終わった歴代屈指のスコアラーに対し、「NBA史上最大の失望となった」と辛口のコメントを発した。

 ここまで30勝27敗で同6位と調子の上がらなかったサンズだが、一夜にして優勝以外は失敗と見られてしまうほどのチームへと様変わりした。球団史上初の栄冠へ向け、シーズン残り25試合をどう戦い、運命のプレーオフへ進むのだろうか。

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