2023.03.06

拳銃所持で処分を受けたジャ・モラント、50試合の出場停止や禁錮10年の可能性も

グリズリーズのエースが危機的状況に [写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)は3月5日(現地時間4日)、ナイトクラブから配信したInstagramのライブ映像を通じて、拳銃と思しきものを見せびらかし、最低2試合の出場停止処分を受けた。

 未だ銃による被害が後を絶たないアメリカにおいて、NBAのスーパースターが拳銃を誇示するショッキングな映像は瞬く間にSNSで拡散。NBAも即座に調査へ乗り出した。

 モラントはモラルを逸脱した行いを謝罪したものの、彼を待ち構えるのは重い処分かもしれない。

『ESPN NBA』のフロントオフィスに在籍するボビー・マークス氏は、銃所持に関するリーグのガイドラインを公開。規定によると、選手はNBAに関連する施設および会場などに滞在時、ならびに選手としての各種業務遂行中の銃器所持を禁じているほか、シーズン開始時に銃器を所有する場合、ライセンスの証明を義務づけている。そして、規定に違反した場合、該当選手はリーグから処分を受けることが明文化されている。

 また、『CBS Colorado』のディロン・トーマス氏は、コロラド州の銃器に関するTSA(米国運輸保安局)の規則や法律に言及。規則に従えば航空機ならびにチャーター便で銃器を持ち運ぶことは可能としながらも、コロラド州ではアルコールや規制物質の影響下での銃器所持は違法としている。

 銃の所在およびライセンス所有の有無などは今後の調査によって明らかになるはず。『Fadeaway World』のオーランド・シルバ氏は、もしNBAの関連施設に銃器の持ち込みが確認された場合、リーグはペナルティを大幅に引き上げ、50試合以上の出場停止処分を課す可能性を示唆した。

 無論、合衆国司法省(DOJ)でも航空機飛行中にアクセスが可能である殺傷力を有した武器所持者の搭乗や、銃弾が装填された銃器の持ち込み、およびこれらに該当する人命の安全を顧みない行いを固く禁じている。シルバ氏はもしモラントの行為が重罪として起訴された場合、最大で10年の禁錮刑が言い渡されるとしている。

 モラントには少年への暴行、ショッピングモールでの口論、インディアナ・ペイサーズのバスに向けたレーザーポインターの発射など、立て続けに悪事が取り沙汰されている。会場を騒然とさせるビッグプレーやファンへの優しい対応にも定評があるだけに、スター選手としての自覚を持ち、素行の改善に努めてくれることを願う。

文=Meiji

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