2023.10.29

「あれはルカ・スペシャルだ」…ドンチッチの超絶ショットにマブス指揮官とオーナーが驚嘆

ネッツ戦終盤に大暴れを見せたドンチッチ[写真]=Getty Images
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ネッツ戦終盤に4本の長距離砲をヒット。最後の1本は誰もが驚くミラクルショットに

 今シーズンのダラス・マーベリックスは、ここまで無傷の開幕2連勝。特に勝負どころで強さを発揮している。

 10月26日(現地時間25日、日付は以下同)のサンアントニオ・スパーズ戦は、同点11度、リードチェンジ15度の展開。第4クォーター残り2分9秒にデビン・バッセルのフリースロー2本目が決まり、1点ビハインドだった。

 するとマブスはルカ・ドンチッチのアシストでカイリー・アービングが逆転となる長距離砲を突き刺すと、レイアップも決めて4点差へ広げ、残り30秒にドンチッチが3ポイントを沈めて126-119で勝利。

 続く28日のブルックリン・ネッツ戦は、同点7度、リードチェンジ20度の大激戦。試合時間残り3分15秒にロイス・オニールの3ポイントが決まり、ネッツが5点差をつけた。

 するとこの日はドンチッチが大爆発。残り約3分に3ポイントシュートを決めると、オニールの長距離砲をはさんでまたもや3ポイントシュートをヒット。さらに残り1分26秒にも3点ショットを追加し、マブスが逆転に成功。

 マブスはジョシュ・グリーンのフリースロー1本が決まるも、ネッツはキャム・トーマスがロングレンジジャンパーを放り込み、残り50秒で同点に持ち込む。だが次のポゼッションでドンチッチがショットクロックぎりぎりの場面ながら右ウイングから元同僚ドリアン・フィニー・スミスのマークをかいくぐり、右腕1本でフックショット気味にショットを放つと、これがバンクショットとなってリングをくぐり抜け、マブスがまたもや勝利(125-120)を飾った。

ネッツ戦で49得点をマークしたドンチッチ[写真]=Getty Images

 この試合で49得点に10リバウンド7アシストをマークしたドンチッチは「あの時、(ショットクロックが)残り2、3秒だったから、打ち上げるしかなかった。リバウンドを奪うチャンスがあると思った。僕がどうやって決めたかは分からないね」と、最後の場面について明かした。

 だが昨シーズン途中まで約7シーズンもマブスに在籍していたフィニー・スミスは「あれをたくさん見てきたのに」と悔やんだ。

「彼はあれを試していた。実際、ああいうショットを練習しているんだ。僕らは彼の手にボールを戻しちゃいけなかった。それが相手にとってベストなオプションになっていただろうからね」

 今シーズンのドンチッチは、ここまでリーグベストの平均41.0得点に11.5リバウンド8.5アシスト1.0スティールに加え、フィールドゴール成功率58.0パーセント、3ポイントシュート成功率48.0パーセントと絶好調で、1試合平均6.0本もの長距離砲を沈めている。

 なかでもネッツ戦終盤に決めた一本は別格。マーク・キューバン オーナーが「あれは私が見てきたなかで最もすごいものだった。そして我々はそれを必要としていた」と語れば、ジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)も“ルカ・スペシャル”と名付けた。

「あれはルカ・スペシャルだ。彼はああいう状況が大好きで、(勝利するための)方法を見つけ出すんだ。ルカという男は、ああいうクレイジーなショットをたくさん練習している。ときどきカメラに抜かれるし、人の目に映ることもある。今夜はそのうちの1つだった。ただ、彼が我々を勝利へ導いてくれた」

 終盤の競り合いを制して2連勝したドンチッチ率いるマブスは、31日にメンフィス・グリズリーズとのアウェーゲームが組まれている。