2023.11.06

日本時間7日のニックス戦でクリッパーズデビューのハーデン「この経験が楽しみ」

クリッパーズ入りしたハーデン[写真]=Getty Images
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ラス、ジョージ、レナード、ズバッツにハーデンを加えた先発陣を形成へ

 11月6日(現地時間5日、日付は以下同)。ロサンゼルス・クリッパーズはニューヨークでチーム練習をこなし、今月2日に成立した3チーム間トレードでフィラデルフィア・セブンティシクサーズから移籍したジェームズ・ハーデンも参加した。

 そのハーデンは、クリッパーズ加入後の3、4日にも5対5のピックアップゲームやスクリメージ(練習試合)へ参加。6日の練習前、7日に敵地マディソン・スクエア・ガーデンで開催されるニューヨーク・ニックス戦でクリッパーズデビューするかどうか聞かれて「もちろん」と自信を見せており、こう口にしていた。

「俺はコートに立って40分以上プレーするとは思っていない。だが(出場時間の)制限はなにもない」

 クリッパーズはここまで3勝2敗。カワイ・レナードポール・ジョージという2枚看板がいずれも平均20.0得点以上を残しており、ラッセル・ウェストブルックが同15.2得点7.8リバウンド7.0アシスト2.2スティール、イビツァ・ズバッツが同11.6得点8.0リバウンド1.6ブロックを残している。

 タロン・ルーHC(ヘッドコーチ)は、この4選手にハーデンを加えた5選手でスターターを形成し、ウェストブルックがポイントガードとしてメインハンドラーを務めることになると示唆していた。

これまで何度も対戦してきたジョージ(左)とハーデン(右)[写真]=Getty Images

 3日の入団会見で、ハーデンはシクサーズ時代をこう振り返っていた。

「フロントオフィスには別の計画があったんだ。彼らは俺を必要としなかったということ。フィリーは知られている俺の役割を変えただけであって、俺はもっとやれるんだ。正直に言えば、自由が与えられていなかった。俺はオフェンスで最高のプレーをしなければならない。ファシリテート(ゲーム進行)であろうと、スコアリングであろうとね。それはジョエル(エンビード)も同様だ。でもそういう機会は全くなかった」

 昨シーズンまでのNBAキャリア14年間で、レギュラーシーズン通算1000試合で平均34.8分24.7得点5.6リバウンド7.0アシスト1.5スティールを残すハーデンは、これまでに得点王3度、アシスト王2度の実績を誇り、ヒューストン・ロケッツ時代にはMVPにも選ばれた実力者。

「俺はコート上のクリエーターなんだ。『ねぇ、コーチ、相手がこうしてきた。どう思う?』と声をかけることができる。俺のことを信頼してくれる、あるいは信じてくれる人、理解してくれる人とね。つまり俺はシステム(のなかでプレーする)プレーヤーじゃない。俺こそがシステムなんだ」とハーデンは言う。

 ハーデンとウェストブルックは、いずれもボールを手にしてこそベストなパフォーマンスを発揮できると言われているなかで、レナード、ジョージというオールNBAチーム級の選手たちとどのようにして共存していくのかは気になるところ。

 それでも、ハーデンは「コートの両エンドで、俺たち(4人のスター選手たち)は点を取れるだけでなく、ファシリテートもでき、互いに高め合うことができると思う。そう、俺はベストな自分になれて、試合に勝つこと以外のことは気にしていない。スタッツについてもね。俺としては、自分が持ち込めること、コントロールできることにフォーカスしていく。この経験を楽しみにしている」と意気込んでいる。

 レナード、ジョージ、ウェストブルックにハーデンがコート上で共演することで、クリッパーズにはゲームを支配してしまう選手が4人もいることになる。

 そうした環境で、ハーデンがオフボールから新しいチームメートたちとどんな連係を見せていくかは必見。リーグ有数のパサーでもあるだけに、このチームがどんなバスケットボールを展開していくかは見ものだ。

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