2024.01.22

今シーズンの「オールNBAファーストチーム」は史上初の“全員海外選手”に?

過去3シーズンにわたってMVPレースを繰り広げたエンビードとヨキッチ [写真] = Getty Images
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 10月に開幕した2023-24シーズンも折り返しを迎え、各チーム40試合前後を消化している。チームによっては既にプレーオフ進出の可能性で少しずつ明暗が分かれはじめているが、プレーオフの結果と同様に注目される個人賞についても様々な予測が立てられている。

 1月21日(現地時間20日、日付は以下同)に『NBA.com』へ公開された最新版のMVP候補ランキングでは、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル・エンビードが前回に続きトップの座を維持している。2位以下は、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)が続いた。

 このMVP候補ランキングから派生し、現地メディア『Clutchpoints』がシーズン終了後の個人賞に関するある予測を立てて、話題を呼んでいる。それはMVPと同様に選手に与えられる栄誉の一つ「オールNBAチーム」に関する予測であり、「今シーズンのオールNBAファーストチームは、史上初の“全員が海外選手”によるラインナップになるのではないか」というものである。

 「オールNBAチーム」とは、北米のメディア関係者の投票によって、そのシーズンに優秀な成績を収めた選手に授与されるアワードである。得票数の多かった選手から順に「ファーストチーム」、「セカンドチーム」、「サードチーム」に分けられた上で合計15名が選出される。昨シーズンまでは、各オールNBAチームに“ガード2名・フォワード2名・センター1名”というポジション別の人数制限が与えられていたが、開幕前に合意された労使協定の中で、今シーズンからはオールNBAチームにおいてはポジションの制限をなくすことが明らかになっている。

 オールNBAの選考にポジションが関係なくなったということは、エンビードとヨキッチが「オールNBAファーストチーム」のセンターの座を争う必要がなくなったことを意味する。2人は以前からMVPレースの筆頭候補であり続け、昨シーズンのレギュラーシーズンMVPに輝いたエンビードが「ファーストチーム」に選出され、ナゲッツを優勝に導きファイナルMVPに輝いたヨキッチが「セカンドチーム」に選ばれた。

 カメルーン出身のエンビードとセルビア出身のヨキッチが同時に選出され、現在MVP候補のトップに続くギルジャス・アレクサンダー(カナダ)、ヤニス(ギリシャ)、ドンチッチ(スロベニア)がそのまま「オールNBAファーストチーム」に選出されると、全員が海外選手のチームが出来上がる。八村塁渡邊雄太ら日本人も活躍しグローバル化が進んで久しいNBAだが、「全員が海外選手によるオールNBAファーストチーム」誕生という画期的な出来事が生まれることになるのか、シーズン後半の動きにも注目が集まる。

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