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リーボックは3月25日(現地時間24日)、アーカンソー大学のフレッシュマン、ダリアス・アカフJr.とシグネチャーシューズ契約を発表した。その名称は『Acuff 1』。大手スポーツブランドが、在学中の男子NCAA選手にシグネチャーシューズを与えるのは初めてのことだ。
“有望株”の段階でここまで踏み込んだ待遇が与えられた理由の一つには、偉大なポイントガードであり、現在はリーボック・バスケットボールの副社長を務めるアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)の存在がある。アカフは、2025年の「Iverson Classic」で年間最優秀選手賞を獲得。インスタグラムには「Acuff 1 on the way.(Acuff 1、まもなく登場)」のキャプションとともに、アカフのビジュアルを投稿している。
リーボックにとっても、男子バスケットボールのシグネチャーはジョン・ウォール(元ワシントン・ウィザーズほか)以来のこと。ブランド側は、アカフを単なるNIL契約の対象ではなく、次世代の顔として押し出そうとしていることの何よりもの証明である。
アカフは、デトロイト出身の19歳で、身長191センチのポイントガードである。今シーズンの成績は23.3得点6.5アシスト3.1リバウンド、スリーポイント成功率44.6パーセントを記録。同カンファレンスで得点とアシストの両方をリードし、文句なしでSEC最優秀選手賞と新人賞を獲得した。アカフの存在もあって、アーカンソー大学はSECトーナメント制覇し、NCAAトーナメントではスウィート16進出を果たしており、数字だけでなく勝利への貢献度も高い。
自身で得点し、味方の得点も生む万能なガードは、スポットアップ、プルアップ、ドライブ、フェイダウェイまで、幅広いスコアリングオプションを持ち、ペイント侵入後は自分の引力を使い、味方を活かす。単に点を取るコンボガードではなく、ボールを預けてオフェンス全体を成立させられる司令塔であり、まさに現代のNBAが求めているスコアリングガードとフロアリーダーの中間にいる現代型と言えるだろう。

運動能力の高さも魅力の一つ [写真]=Getty Images
ポストシーズンでもその勝負強さを発揮し、すでに2試合で合計60得点を記録。その評価は鰻登りで、名将ジョン・カリパリの下で完成度を増すこのガードは、2026年のNBAドラフトでトップ3が有力視されているAJ・ディバンツァ(ブリガム・ヤング大学)、ダリン・ピーターソン(カンザス大学)、キャメロン・ブーザー(デューク大学)の牙城を崩す勢いだ。
アカフのシグネチャー獲得は、NBAでの成功を保証するわけではない。だが、今回の契約が示しているのは、ブランドがNBAでの成功後ではなく、スターになる過程そのものに先回りして投資する時代に入ったということを示している。
再建中のリーボック。アカフは、アイバーソン以後の物語を継げる新時代の“顔”として、その任務を託された。
文=Meiji