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7月21日(現地時間20日、日付は以下同)にロンドンで行われたアメリカ代表と南スーダン代表の強化試合は、101-100の1点差でアメリカ代表がかろうじて勝利をものにした。前半終盤には南スーダンが16点ものリードを奪う展開となり、FIBAランキング1位のアメリカが同33位の南スーダンに苦戦を強いられる様子は、世界中のファンを驚かせるものとなった。
チームUSAのヘッドコーチを務めるスティーブ・カーや、この試合で決勝点を決めたレブロン・ジェームズらがこぞって「素晴らしいバスケットボールをしていた」と南スーダンを称賛した。かつてロサンゼルス・レイカーズなどのNBAでプレーし、現在はイスラエルのチームに所属する南スーダンのウェニエン・ゲイブリエルは、この試合を次のように振り返った。
「世界中の多くの人が、南スーダンはどんなチームなのか知らなかっただろう。僕たちは自分たちの国を代表することに誇りを持ってプレーすることで、良い試合ができた。僕たちのポテンシャルを見せることができたと思う」
ゲイブリエルはこの試合で11得点6リバウンド3アシストを記録。他に、マリアル・シェイヨック(24得点)、カルリク・ジョーンズ(15得点)、JT・ソー(14得点)と、4選手がチームUSAを相手に2桁得点を挙げている。南スーダンはこの試合で、高い身体能力に加え、アグレッシブで気迫あふれるプレーを見せた。ゲイブリエルは、この試合の持つ意義を次のように語っている。
「故郷には屋内コートなんてないし、僕たちは難民の集まりだ。そんな僕たちが、史上最高のひとつと言われている選手たちを相手にこんな戦いを見せたんだ。これは、バスケットボールよりも遥かに大きな意義のあることだよ」
オリンピックの予選ラウンドでアメリカと南スーダンは同じグループCに入っており、8月1日に本番で再度対戦する予定になっている。南スーダン代表が再び世界を驚かせることができるか、注目が集まる。