2018.01.28

「インタビューが見たい」の声に応えたザック・バランスキー、シックスマンとして縦横無尽の活躍

シックスマンとしてチームの勝利に貢献したA東京のバランスキー[写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

 滋賀レイクスターズとの1戦目を81-59で危なげなく勝利したアルバルク東京。しかし、第1クォーターは14-12とA東京としてはスロースタートだった。第2クォーターでスパークしたことが22点差の快勝につながったが、導火線に火をつけたのがこのクォーターで7得点2スティールの活躍を見せたザック・バランスキーだ。最終的には12得点をマークし、放ったシュート5本はすべて決めている。

 シックスマンとしての役割を果たしたバランスキーは、NBAサンアントニオ・スパーズのマヌ・ジノビリが好きだという。「スタート級の活躍なのにヘッドコーチがシックスマンに置いて、スターターを下げても戦力が落ちない。そういうバスケが好きで、勢いを与えられる選手になりたいと昔から思っていて、少しずつ近づいているのかなと思います。スターターで出たい気持ちはもちろんあるが、あまりそこにこだわりはない。プレータイムを勝ち取って、結果を出すことが大事だと思います」

試合の立ちあがりはロースコアだったが、第2Qで7得点2スティールと躍動しチームに勢いをもたらした[写真]=B.LEAGUE

 今季は3番ポジションの役割を求められているが、「最初はみんなに遊ばれたというか、夏は毎日ボコられました。でもアルバルクは日本代表クラスのタレントがそろっていて、そのおかげで僕も対応が早かったのかなと思う。高いレベルでやれていることに感謝したいです」と、自身の成長を実感している様子。この日の試合の出来についても「まだまだです」と言い、「今日は今日で良かったと思いますが、また明日も試合があるので」とすでに視線は先に向けられていた。

 加えてこの試合、バランスキーにはハッスルしたい理由があった。試合前のアトラクション『ルークの部屋』に登場した小学生の女の子3人のうち2人がバランスキーのファン。彼女たちから「ヒーローインタビューが見たい」と言われていたのだ。その期待に応えて試合後のヒーローインタビューの場に立った。

「僕、子どもがすごく好きなんです。このチームだとみんな(田中)大貴と馬場(雄大)に行っちゃうんですけど、その中で僕のことを好きって言ってくれる子どもはめっちゃかわいい(笑)。あの2人のためにがんばりました」

「ざっくばらん好き」で話題となったのがちょうど1年前。「Twitterでバズって、メディアにも出させてもらってうれしかった。そういうことで盛りあがって、バスケを好きになってもらえれば」とバスケ界全体の発展を願うバランスキー。ファンのためにハッスルできるバランスキーのプレーも、発展の一端を担うだろう。

文=吉川哲彦

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