2018.04.18

東京八王子トレインズが大塚商会アルファーズとの天王山を連勝で飾る!ファイナルステージ5連勝で“3冠”に向け首位固め

ファイナルステージ第4節を終えて、7勝1敗と2位以下を突き放した八王子[写真提供]=東京八王子トレインズ
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 4月15日に開催されたB3リーグファイナルステージ第4節で、東京八王子トレインズは大塚商会アルファーズと対戦。96-67で勝利を収め、2連勝でファイナルステージの首位を堅持した。

 1位八王子と2位大塚商会の“首位決戦”とあって、互いに厳しいディフェンスを敷き、第1クォーターは立ちあがりから得点が伸びず重たい展開に。リーグ最少失点を誇る八王子に対し、攻めあぐねる大塚商会は長谷川武のパスに活路を見出そうとするが、エドワード・モリスアレクサンダー・ジョーンズが守りを固めるインサイドになかなか侵入することができない。八王子も外角からのシュートがリングに嫌われてなかなかリズムを作れないが、それでも積極的なアタックから大塚商会のファウルを誘発、フリースローで得点を重ね、17-12とリードを奪って第1クォーターを終える。

 堅さの取れてきた第2クォーターはオンザコート2となり、インサイドでの主導権争いがヒートアップ。ペイントエリアに互いに多くのボールが供給されはじめ、アウトサイドへのキックアウトもスムーズになりはじめた。八王子は第1クォーターで出番のなかったブレナン・マッケルロイがチームをけん引。3つのオフェンスリバウンドを含む5リバウンドをマークし、攻撃回数の増加に成功した八王子はリードを11点に広げて、37-26で前半を折り返した。

 前半の八王子で目を引いたのは、そのトランジションの速さだ。第2クォーター残り2分48秒、大塚商会長谷川のフリースローが決まった直後、すぐさま走りだした山口力也大金広弥がタッチダウンパス。電光石火のスピードで2点を取り返した。このシーンに象徴されるように、八王子は素早い切り替えから後半に入ると、立ちあがり早々に大塚商会がファウルトラブルに見舞われる。

 開始からわずか約2分間で3つ目のチームファウル。しかもカイル・リチャードソンは4つ目のファウルに加え、直後にテクニカルファウルを宣告されてファウルアウトに追いこまれてしまう。貴重なインサイドの柱を失った大塚商会に対し、八王子は「帰化申請選手枠」としてオンザコート1の時間帯でも出場可能なモリスを有効に活用し、さらにインサイドで圧力を強める。リチャードソンがファウルアウトとなった開始2分2秒から同3分54秒までの2分弱の間に、8本のフリースローを含む連続11得点を挙げて勢いに乗ると、この10分間で一挙34ポイントを奪取。守っては大塚商会の攻撃を18点に抑え、71-44とリードを27点まで広げて最終クォーターに突入した。

 第4クォーターは立ちあがりこそ大塚商会がアンドリュー・ネイミックの奮闘でポイントを重ねたものの、大量リードでも攻撃の手を緩めない八王子に対し、そのネイミック、この試合8アシストをマークした長谷川までファウルアウトとなり、万事休す。ファイナルスコア97-67。試合をとおして厳しいディフェンスを貫いた八王子が、大塚商会に30ポイントもの点差をつけて快勝した。

大金は約14分間の出場ながら、11得点2スティールを挙げて攻守を支えた[写真提供]=東京八王子トレインズ

 試合後、石橋貴俊ヘッドコーチは、「(ディフェンスについて)まだまだ相手のシュートミスなどに助けられている部分はあるが、気を抜いてやられるようなシーンは少なくなった。ただし、より精度を高めていかないと、B2では通用しない」と大差の勝利にも「B2・B3 入替戦 2017-18」、さらには来季を見据えていることをうかがわせた。

 この試合約14分間の出場ながら、11得点2スティールと攻守の中心として躍動した大金は「2日間とおしてチームとしてのミッションをしっかり遂行できたのが2連勝の要因。(この試合に関しては)山口が攻守にハッスルしてくれたのが助けになった」と、チームディフェンスが機能したこととともに、シーズンハイの17得点をマークした山口の活躍をポイントに挙げた。

 B3リーグ首位決戦は八王子が連勝したことで、ファーストステージ、レギュラーシーズンと合わせた3冠に向けて大きく前進。「毎試合、失点を65点以下に抑えるのが目標」(石橋HC)という鉄壁のディフェンスの練度がさらに高まれば、入替戦を経て、来シーズンのB2での躍進も可能なものになるはずだ。

文・山口晋平

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