2018.10.20
ともにB1リーグ第2節の第2戦で黒星を喫した川崎ブレイブサンダースとシーホース三河。10月17日、両者がとどろきアリーナで相まみえた1試合のみの第3節は、川崎が69-60で勝利を収めた。
ホームの川崎は、開幕から5試合連続でバーノン・マクリン、シェーン・エドワーズの外国籍選手をエントリー。一方の三河は、ここまでの3試合で1試合平均21得点を記録しているジェームズ・サザランドを外し、208センチ133キロの体格を誇るアイザック・バッツ、14日のアルバルク東京戦で26得点11リバウンドを挙げたグラント・ジェレットがベンチ登録された。
第1クォーター序盤、川崎はマクリンのインサイドで得点を重ね先行する。金丸晃輔のジャンプショットで応戦されるも、残り4分25秒にエドワーズの3ポイントで一歩リード。しかし、終盤はシュートが入らず、同2分47秒以降はノーゴールにとどまる。この10分間で得点を挙げたのはマクリンとエドワーズのみとなったが、相手のシュートミスも助かり15-13で同クォーターを終えた。
セカンドユニットで臨んだ次の10分間は、開始からニック・ファジーカスがコートへ。開始2分59秒、そのファジーカスのスティールから藤井祐眞の速攻が決まって20-15。直後には藤井がマークマンの狩俣昌也から2つ目のファウルを誘うとともにバスケットカウントを沈める。このプレーで流れを引き寄せた川崎は、同4分19秒からエドワーズのダンク、林翔太郎のレイアップで突き放し2ケタリードを作った。三河はタイムアウトを挟んで立て直しを図るも、「『シュートを決めてやろう』とがんばり過ぎて、早打ちをしてしまった」と、試合後に鈴木貴美一ヘッドコーチが振り返ったように、終始オフェンスが悪く、流れは変わらず。5つのターンオーバー、フィールドゴールも計18本打って成功は3本のみとなり、わずか8得点。33-21で試合を折り返した。
引き離したい川崎だったが、第3クォーターに入ると三河の反撃に遭う。開始早々から桜木ジェイアールのジャンプショット、加藤寿一の3ポイントなどで連続7得点を献上し5点差に迫られる。38-30で迎えた開始3分35秒からは金丸、バッツ、生原秀将、加藤の得点で0-11のランを作られ一気に逆転を許してしまう。前半無得点だった辻直人が8得点を記録するも、同クォーターを12-28とされた。
45-49でスタートした最終クォーターは、林の3ポイントと辻の速攻が決まって序盤で1点差に詰め寄る。すると、第2クォーターでチームをけん引した藤井が再び躍動する。開始3分25秒にマクリンとの合わせのプレーで再逆転となるシュートを決め、同4分21秒には鋭いドライブからレイアップを記録。直後には再びマクリンのアシストから加点して3連続得点を挙げ、試合終了残り5分を切った時点で58-53と優位に立つ。そのままリードを保ちながら時計を進めた川崎は、6点差で迎えた同38秒、藤井が2本のフリースローを決めきって試合を決定づけた。
「苦しみながらでしたけれども、勝利できたことは良かったと思います」
試合後の会見にて、北卓也HCが開口一番に述べたその言葉どおり、ターンオーバーが11、ファジーカスは約22分間の出場で1得点のみと、川崎の出来は決していいものではなかった。指揮官は開幕からの5試合を終えて、「得点が止まる時間帯がある」とも指摘し、「コンビネーションの部分もあると思いますが、攻めれるところ、打てるところでパスをしている場面が見受けられるので、そこは課題として改善しないといけない」とコメント。キャプテンの篠山竜青も「4勝1敗の割にはまだうまくいっていないところはあります」と吐露した。
それでも、林と藤井を中心に要所で流れを呼びこみ、ホームでの連敗を阻止できたのは大きい。「焦りはないです。『もっと良くしていける』という感触なので、今後はよりいいものが出来あがっていくと思います」(篠山)。北HCも「ニックの足の状態はいいですが、ゲーム感がまだ戻っていない」と話しており、川崎が本来の強さを見せつけるのは、まだまだこれからだと言えるだろう。
【試合結果】
川崎ブレイブサンダース 69-60 シーホース三河(@川崎市とどろきアリーナ)
川崎|15|18|12|24|=69
三河|13|8|28|11|=60
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