1時間前

ニックス優勝記念の“限定ごみ箱”が持ち去り騒動に…盗難したのはJPモルガン元社員

[写真]=Getty Images
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 ニューヨーク・ニックスの53年ぶり優勝を祝うパレードは、街を熱狂させた。ファイナルMVPのジェイレン・ブランソン、第4戦で劇的なゲームウィナーを決めたOG・アヌノビーらには大きな歓声が集まり、地元を代表する著名人やアーティストも名を連ねる、まさにお祭り騒ぎとなった。

 ニックスの優勝を祝う一環として、街にはブルーとオレンジで彩られた特別仕様のごみ箱も設置された。だが、このごみ箱が思わぬ形で“主役”になってしまう。

 SNS上では、マンハッタンの歩道に置かれていたニックス仕様のごみ箱から中身を路上へ出し、そのままごみ箱を持ち去る女性の動画が拡散された。『New York Post』は、その女性を、米金融大手JPモルガン・チェースで勤務していたアンジー・バエズ氏だと報じた。同社は同紙に対し、「この従業員はすでに会社にいない」とコメントしている。

[写真]=Getty Images


 ただし、この出来事が単なる迷惑行為以上の広がりを持ったのは、持ち去られたとされるものが、ありふれたごみ箱ではなかったからだ。

 問題となったのは、ニューヨーク市清掃局(DSNY)とローカルブランド「Only NY」が、優勝パレードに合わせて展開したニックス仕様の限定デザインだ。街路に置かれた公共用のごみ箱であると同時に、ニューヨークの記念すべき優勝を祝うための一時的なインスタレーションでもあった。

「Only NY」は、パレード用にカスタム塗装されたDSNYごみ箱をモチーフにした、家庭・オフィス向けの限定商品も展開している。ワイヤーメッシュ製の自宅用ごみ箱とペン立ては、ニューヨークの街角を象徴する意匠を、コレクション欲を駆り立てるプロダクトへと置き換えたもので、商品の説明文には「ニューヨークの街角でおなじみのワイヤーメッシュ製ゴミ箱を再現したこの公式ライセンス製品」との記載がある。

NYにあるノーマル仕様の“ごみ箱”[写真]=Getty Images


 ニックスの優勝は、それほどまでに街をカオスへと巻き込んだ。公共空間を祝祭のために特別仕様へ変えたことで、ごみ箱は景観の一部から、一瞬で“持ち帰りたいモノ”へと変わってしまったのだろう。

 しかも今回の動画が強い反発を招いたのは、ごみ箱そのものよりも、中身を路上に出してまで持ち去ったとされる行為の生々しさにある。『New York Post』は、バエズ氏とされる人物が、その後にごみ箱を地下鉄で運ぶ様子も確認されたと報じている。

 なお、ニューヨーク市警は同紙に対し、少なくとも報道時点では、この件に関する正式な被害届を受けていないと説明している。

 ニューヨークの街角を象徴する公共物が、現代的な“バズる持ち去り騒動”へ変わってしまった一件。スポーツの熱狂は計り知れない。だが、どれだけ興奮しても、超えてはいけない一線がある。

文=Meiji

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