2019.02.03

メンタルの強さを証明したエドワーズ、重要な一戦で“ダブルダブル”の活躍

前半だけで3ファウルと苦しんだが、試合をとおして18得点12リバウンドを挙げたギャビン・エドワーズ [写真]=鳴神富一
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

 東地区首位の千葉ジェッツが、2月2日の首位攻防戦となった栃木ブレックス戦に68-65で勝利。3点差という接戦のゲームでギャビン・エドワーズは18得点12リバウンドと“ダブルダブル”の成績を残した。

 エドワーズは前半からゲームを攻守にわたってチームをけん引し、オフェンスリバウンドやペイントエリアでの得点などで大活躍していたが、その20分間で3ファウルとファウルトラブルに陥ってベンチでゲームを見守る時間もあった。後半はファウルトラブルと隣り合わせでプレーしながらも、我慢し続けて最後までコートに立った。そこにはしっかりと自分のやるべきことにフォーカスして、自身でメンタルコントロールできたことが裏にはあった。

「もちろんかなりフィジカルなゲームになりましたし、両チームともハードに、懸命にプレーしていました。このゲームは両チームにとって、自分たちのチームの立ち位置を確認できるテストだったと思います。チャンピオンシップで再び対戦する可能性もありますし、とてもいいテストになりました。最初のスタートは良かったんですけど、その後はフィジカルなゲームになったことで自分のファウルがかさんだこともあり、正直フラストレーションは溜まりました。しかしこういうゲームではメンタルをしっかりと保つことが大事ですし、一つのことで自分自身の気持ちを下げないようにすることを意識してプレーできました」

 ゲームの勝因をうかがった時もメンタルをしっかりと保ってプレーし続けたという部分にフォーカスした。

「栃木は14点差からひっくり返してリードしてきて、その中で自分たちはやるべきことをしっかりとフォーカスしてプレーしようと心掛けました。もちろんフラストレーションも溜めないようにして、最後まで集中してプレーした結果が勝利に結びついたと思います」

ロシター(左)と激しいマッチアップを繰り広げた [写真]=鳴神富一

 好調をキープしているチームにおいて、昨シーズンよりもチームで戦えている実感を感じている。

「昨シーズンはとても成功したシーズンになったので、そこから信頼をみんなで築きあげているのは大きいです。コアなメンバーは変わっていないので、お互いが何がしたいか、どういうプレーをするのかをわかっている部分はあります。そこから今シーズン加入した新しいプレーヤーもうまくチームにフィットしてくれていて、機能できている感覚を持っています。自分の立ち位置ややるべきことを理解しているというのもあって、メンタル的にも自由にプレーできている部分はあると思いますね。そういう意味で心地よくプレーできています」

 そんなエドワーズだが、チームの公式SNSでは非常にお茶目な姿を見せ、ファン、ブースターをホッコリさせている。コートでの精悍な表情とは真逆であるが、実はその両面をしっかりと表現できている現状がプレーでもいい影響を与えているようだ。

「オフコートでの自分の無邪気さというか、グーフィーな部分を出しながら自分らしく過ごせているので、いいメンタルでのバランスを保てているかもしれませんね」

 そして、最後に第2戦へ向けて「もちろん、明日もゲームも楽しみです。連勝を伸ばすことも楽しみにしていて、フィジカルなゲームになることをしっかりと想定して準備して臨みたいと思います」と意気込みを語った。

 ゲームというものを楽しみながら、自分らしくプレーするエドワーズ。彼のらしさが継続できれば、勝利という歓喜の瞬間が増えることになるであろう。

攻守両面でチームを支える [写真]=鳴神富一

文=鳴神富一

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