2019.04.28
今季のレギュラーシーズンで60試合中10勝しか挙げられず、B1生き残りを懸けた残留プレーオフに始めて臨むこととなったレバンガ北海道。4月26日、横浜ビー・コルセアーズとの「B1 残留プレーオフ 2018-19」1回戦第1戦にて、相手エースである川村卓也のマークマンに指名されたのは川邉亮平だった。
「まずはボールを持たせる前から激しくディナイディフェンスをして持たせないように。ボールを持たれても間合いを詰めて好きなようにやらせないこと」
ディフェンスやリバウンド、速攻に顔をだす走力を評価され、今シーズン終盤から先発の座を勝ち取った24歳は、その言葉どおり、立ちあがりから川村との距離を詰めてディフェンスからチームにリズムを与えようと試みた。すると、北海道は立ちあがりで9-0とスタートダッシュに成功し、川邉も第1クォーターに速攻から4得点をマーク。最初の10分間で2つのファウルを犯してしまったが、川村には同クォーター残り4分3秒までは得点を許さず、攻守両面でチームを盛り立てた。フィールドゴール成功率15.8パーセント(19分の3)という相手のシュートミスにも助かり、19-9で第1クォーターを終えた北海道。第2クォーターは両外国籍選手の点の取り合いとなったが、前半を10点リードのまま折り返した。
第3クォーター序盤、川邉は自身のスティールからワンマン速攻で先制点を奪い、中盤には味方のアリウープをお膳立てするなど攻撃面で存在感を示す。しかし、残り5分36秒に3つ目の反則を犯してベンチへ下がると、13点あった点差が徐々に縮まり、63-58で第4クォーターへ。最終クォーター開始30秒にコートへ戻った川邉だったが、自身がコート上にいない時からの悪い流れは変えられず。同点に追いつかれた試合終了残り4分45秒、4つ目のファウルを宣告され、勝負どころの最終盤はベンチで戦況を見つめることとなった。
北海道は第4クォーターで9-19と、第1クォーターでのスコアをやり返された格好となり、最終スコア72-77で敗戦。横浜のエース・川村は計19得点6アシストを記録し、そのうち後半に9得点4アシストを稼いだ。コートにいる時間帯は、ある程度川村を抑えていた川邉は「手応えはあった」と敗戦にも一定の感触を得たようだが「個人としては良かったですけど、チームが勝たなきゃダメなので」と言うように、北海道は27日の第2戦で敗れれば、B2降格が現実味を帯びる。もっとも、それは横浜も同じであり、第2戦終了時点で1勝1敗の場合は、即日に前後半各5分の“第3戦”を行う。
過去2シーズン、横浜は川村がクラッチシューターの本領を発揮してB1残留に踏みとどまったと言っても過言ではない。27日の試合でも北海道は川村をどう抑えるかがカギであり、その役目を川邉が引き続き担うことになる。
「最後は川村さんでくるので明日も激しくガツガツやって、川村さんが嫌になるようなディフェンスをしたい。2連勝して絶対B1残留を決めたいです」
北海道が逆転でB1残留をつかみ取れるかどうかは、川邉亮平の仕事ぶりにかかっている。
文=小沼克年
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