2019.10.02
4月26日からトッケイセキュリティ平塚総合体育館で開催された2戦先勝方式の「B1 残留プレーオフ 2018-19」。ホームにレバンガ北海道を迎えた横浜ビー・コルセアーズは、第1戦で鮮やかな逆転勝利を収めたが、27日の第2戦、前後半各5分の“第3戦”で敗れ、B1残留に黄信号が灯った。
「今はまだ整理がついていない……」
27日の試合後、トーマス・ウィスマンヘッドコーチと川村卓也は、それぞれで会見場に現れた際、こう答えた。「整理がついていない」というのは、もちろんホームでの大一番に敗れたこともあるが、最大の理由は第3戦にある。横浜は第2戦後にインターバルを挟んで実施されたこの試合、ブランドン・コストナーを中心に得点を重ね、試合終了残り3分39秒時点で14-7と大きくリード。このまま試合を進めればB1残留はほぼ確実なものとなっていたが、ここからまさかの連続15失点。「大事な場面でディフェンスをすること。その時に気が緩んだり集中力が欠けてしまう」(ウィスマンHC)シーズン中の課題が露呈してしまった。
「まずはブースターのみんなに申し訳ない気持ちでいっぱい。本来、ホームコートでの利点を活かさなきゃいけないんですけど、昨日とは打って変わって我慢しなきゃいけない時間帯に我慢できなかった。昨日できたことを継続できなかったことが1番の敗因だと思います」
目に涙を浮かべなから言葉を絞りだした川村は、この2日間をとおして「選手たちと会場にいるブースターが一緒に声をだして盛りあげれば、チームと会場の雰囲気が良くなると思いました」と相手フリースローの場面ではブースターを終始煽り続け、1500人の声を2500人に、2500人の声を4000人の声にした。過去2シーズンは、持ち前の勝負強さでチームを降格の危機から救ってきたエースだが、今回はチームを救えなかった。
川村は、もう一度自分の気持ちを確かめるように試合を振り返ろうとしたが、敗戦のショックがあまりにも大きく、その傷が癒えるにはもう少し時間がかかるようだった。「まだこの結果に対して自分の中で気持ちの整理がついてないです。今日起きたことに対してまだ素直に受け入れられない自分がいる」。
今回、1回戦のみの残留プレーオフで敗戦を喫した横浜。しかし、まだ残留の夢が絶たれたわけではない。他会場で行われている「B2 PLAYOFFS 2018-19」の結果次第では、自動残留、あるいは入替戦に回る可能性がある。ウィスマンHCは「結果を待たなければいけないことは自分としてもモヤモヤするが、まだ望みは残っている。今日は自分たちで運命を決めることができた。しかし、それを逃してしまったのは事実。他力本願にはなってしまうが、希望が続く限り戦っていきたい」とB2プレーオフの結果を待つ。
入替戦を含むB1残留のチャンスを再びつかむのか、それとも自動降格となってしまうのか。横浜ビー・コルセアーズの2018-19シーズンは、まだ終わっていない。
文=小沼克年
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