
2025.03.05
「自分たちは留学生のような高い選手がいない分、機動力を生かしてやらないといけないのですが、そこで動きが止まってしまったり、単発な攻めになったりしてしまうことが多いので、40分間動き続けられるように。それを意識しながらやらないといけないと思います」
2月15、16日の期間で行われた「第35回近畿高等学校バスケットボール新人大会」(和歌山開催)。女子準優勝となった大阪薫英女学院高校(大阪府)のキャプテン、幡出麗実(2年)は新チームについてこのように語った。
また、個人については「昨年から試合に出させてもらっていて、3ポイントシュートが自分の仕事ではあるのですが、(相手も)そこを今年は止めてくることが多くなると思うので、そこでプレッシャーが掛かっていても決め切ること。それと3ポイントシュートだけでなく、3ポイントシュートをフェイクにしてドライブに行くこともしたいと思っています。昨年はキックアウトからの3ポイントシュートなど“打たせてもらう”ことが多かったので、今年は自分で点を取れるように練習から取り組んでいます」とも発した。
実際、近畿新人大会では苦しい場面での旗出の得点が光り、延長戦となった京都両洋高校(京都府)との準決勝では3ポイントシュート4本を含む15得点を挙げて勝利に貢献した。
武器である外角シュートはもちろんのこと、「3ポイントシュートを狙ったら絶対にディフェンスが(ブロックショットに)跳んでくるので、そこでドライブに行ってジャンプシュートだったり、自分にディフェンスが寄ればセンターにパスを入れたりなど、周りを使うことはできるようになってきたかなと思います」と旗出。シュートの意識を持ちながらもチャンスと見れば果敢にドライブを試み、そこからの自身のシュートやパスなど攻撃パターンは確実に増えているといえるだろう。
「昨年からコートの中で声出すといったことは意識してやってきたことではあるのですが、今年、自分が高校ラストの年になる中で、下級生にも試合では思い切ったプレーをたくさんしてもらえるように、最上級生らしく、一番声を出してやれればいいなと思っています。あとはラストにかける思いを40分間、試合の出だしから最後まで出し切れるようにしたいです」と、旗出自身は決意を新たにする。
大阪薫英女学院は旗出に加え、エースの三輪美良々に的場梨緒(ともに2年)、1年生の細澤幸生、杉山もも、松本璃音と、昨年のウインターカップでベスト4となったときの主力が多く残る。それだけに今年も全国大会での好成績が期待されているが、「昨年からずっと出させてもらってるメンバーが残っているからといって自分たちが強いわけでもないし、周りには(高さのある)留学生のいるチームがたくさんある中で、チャレンジ精神を絶対忘れないで40分間やり切りたいす」(旗出)と、気を引き締め直す。
むろん、新チームとしての活動は始まったばかり。この先、チームにとっても旗出にとっても壁にぶつかるときはあるだろう。それでも大阪薫英女学院を気持ちの強さで引っ張るキャプテンは、悲願の日本一に向け仲間とともに歩を進めていく。
取材・文=田島早苗
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