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年が明けた1月4日から8日の期間で行われた『京王 Jr.ウインターカップ2024−25 2024年度第5回全国U15バスケットボール選手権大会』。同大会では頼もしい活躍を見せた中学2年生たちが多くいた。その一人が女子の4位となった北九州市立菊陵中学校(福岡)の岡村夢珠だ。
全試合をスターターとして出場した岡村は、一つ目の山場となった3回戦の三股 RED WINGS(宮崎)との試合で21得点9リバウンドと大暴れ。その後もオフェンスだけでなく大型選手に対して体を張ったディフェンスなどチームの勝利に大きく貢献した。
登録身長の168センチはチームのエントリーメンバーの中では一番背が高いが、木村透ヘッドコーチは、「本当ならインサイドでプレーさせたいところですが、ゆくゆくはガードもできる選手」と、岡村の適性を考え、ポジションに縛ることなくオールラウンドにプレーをさせている。自身もドライブを得意としており、「1年生のころから打たせてもらっていた」という3ポイントシュートも5試合すべてで決めた。
今年度は夏の全国中学校大会を逃した菊陵。そのため、『京王 Jr.ウインターカップ2024−25』の出場には「3年生が試合に出ていてない人たちの分も背負っているので、それを踏まえて、絶対3年生をジュニアウインターカップに行かせたいという思いで一生懸命やりました」と、岡村は振り返る。また、その3年生については「(今大会では)試合前など緊張していたのですが、3年生のみんなが励ましてくれたので緊張がほぐれました」と、笑顔で感謝の言葉を発した。
器用さに加えて強さも兼ね備えるオールラウンダー。自身は「ドライブ行けるし、アシストもうまいのでお手本にしたいです」と、八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)を目標としているよう。そんな彼女に「外のプレーなどいろいろなプレーをしてほしいと思っていますし、すごく期待の大きい選手です。ただ、精神的なことも含めてまだまだ未完成の段階ではあります」と、今後の伸び代も含めて木村HCはこう評した。
また、「ゆくゆくはガード」という点についても、「今の日本のバスケットでは、ガードはクイックネスが必要。そこまでクイックネスがあるわけではないので、走る練習はきついけれど頑張れよと言っていますし、また違ったタイプのガードになるのかなとも思います」と、可能性を秘めるからこそ冷静に当面の課題を挙げた。
新チームでは大黒柱としてチームを引っ張る岡村。中学での残り1年でどのような成長を遂げるのか。まずは昨年逃した全国中学校大会への出場。そして来年の『ジュニアウインターカップ』でたくましくなった姿が見られることを期待したい。
文=田島早苗