2025.09.12

千葉ジェッツ西村文男が今季限りで引退を発表…「ブースターの皆さんの声が僕を後押ししてくれた」

今季限りの引退を発表した西村文男 [写真]=バスケットボールキング
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 千葉ジェッツは9月12日、LaLa arena TOKYO-BAYにて西村文男の引退記者会見を開催した。プロキャリア17年目となる2025-26シーズンを最後に現役を退くことを決断し、本人が報道陣の前で思いを語った。

 西村は1986年9月24日生まれ、三重県出身。北陸高校から東海大学を経て、2009年に日立サンロッカーズ(現サンロッカーズ渋谷)でプロキャリアをスタートさせた。2014-15シーズンに千葉へ加入すると、以後11シーズンにわたり在籍し、クラブ最長となる在籍年数を誇る。背番号11の司令塔として長年チームを支え、Bリーグ創設以降も主力の一人として戦い続けてきた。

 この日の会見には西村本人のほか、千葉Jの田村征也代表取締役社長、池内勇人取締役兼ゼネラルマネージャーも登壇。冒頭で田村社長から引退プロジェクトに関する説明が行われ、続いて池内GMから経緯の報告があった。

「西村選手はオンコートはもちろんのこと、オフコートでも貢献をいただきました。クラブとしてラストイヤーを最大限にバックアップしたいと思っていますし、引退のプロジェクト、『LAST RAUNWAY #11』を盛り上げていきたいと思っています。記念グッズの販売、密着のドキュメントの制作、そして、6月には引退試合を船橋アリーナで予定しています」

 池内GMは引退決定の経緯が語られた。

「西村選手はチームの中でも一番コミュニケーションを取ってきた選手。毎年、契約を含めて話をしてきましたが、今年の5月、食事をしたタイミングで、僕からは『来年も頑張りましょう』と言うつもりでしたが、西村選手から来シーズンを最後にしようと告げられました。西村選手がいないジェッツはイメージできないのですが、バスケ人生の節目に立ち会えたことをうれしく思います。それだけに今シーズンは絶対に優勝しなければいけない。勝って、胴上げして、西村選手を送り出したいと思います」

 西村は自身の口から今シーズン限りでの現役引退を正式に発表し、ファンや関係者への感謝の思いを語った。

「ジェッツに移籍して12年間、もっと早く引退するつもりでしたけど、ブースターの皆さんの応援の声が後押ししてくれました。長く現役を続けられたのは、皆さんの声が僕に届いていたから。それが一番大きいです」

 10月になれば重要なシーズンが始まるが、西村自身は自然体を貫きそうだ。

「最後の試合までレディの状態を続けたい。そして試合に出たら、流れを変えられる選手でありたいと思います。そのためにもケガをしないように、自分なりに仕事をまっとうするのが自分らしいと思います」

 ちなみに船橋アリーナでの引退試合開催について、広報から説明があり、会場については多くにブースターと時間をともにしたいということでLaLa arena TOKYO-BAYも候補にあがった。しかし、西村の「思い入れがある船橋アリーナで行いたいという」意向を汲んで、船橋アリーナが選ばれたとのこと。

 また、LAST RUNWAYのネーミングはスタッフが決めたという。「ファンション好きの西村選手にちなんだものではあるのですが、ランウェイには滑走路という意味もあります。西村選手をラストフライトを送り出すことができれば」と説明した。

 会見の最後にはフォトセッションが行われ、長年クラブを支えてきたベテランの門出を多くのカメラが見届けた。

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