2025.10.25
得点源のクリストファー・スミスが広島ドラゴンフライズへ移籍したが、「パワーハウス」と称される戦力はほぼ変わらず。今シーズンも優勝候補に名前が上がる。
ジョン・ムーニー、DJ・ホグ、渡邊雄太のフロントライン3人はオフにしっかりコンディションを整えてきたと、異口同音に胸を張る。また昨シーズン、ケガ人が続くなか、自身初の全試合出場を果たし、2度目のリーグ最優秀守備選手賞に輝いた原修太はキャリアの充実期を迎えており、足首の捻挫で10試合を欠場した富樫勇樹もケガを癒し、夏のアジアカップ日本代表に参戦。高校生ながら衝撃のデビューを飾った瀬川琉久は先発を務める力を証明済みで、移籍1年目ながら泥臭いプレーでチームに欠かせない存在となった田代直希も健在だ。
スミスの代わりに加わったナシール・リトルも大きな注目を集める。2019年NBAドラフト1巡指名選手で、昨年まで5シーズン、NBAでプレーしてきた実力派。199センチと高さはそれほどないが、内外プレーエリアを問わず、攻守にわたりオールラウンドなプレーが持ち味だ。
昨シーズンから指揮をとるトレヴァー・グリーソンヘッドコーチはオフボールのスクリーンを多用してシュート機会をつくり出すフレックスオフェンスを導入したが、主力にケガ人が続いたことも含め、浸透に時間を要した。同時に、それ以前まで千葉ジェッツの特徴でもあった速いトランジションが減り、潜在的な力を発揮しきれない部分もあったが、2年目の今季はそのバランスを考慮したシステムを実践するだろう。
スミスが抜けたとはいえ、もともと得点力の高い選手が多いチーム。それゆえ、シュートの機会を均等にシェアすることが可能。金近廉のさらなる得点力アップが見られれば、強力なオフェンスが確立される。ディフェンス、リバウンドへの意識をチームとして徹底すれば、攻守ともに戦力に見合った力を発揮するだろう。
チーム在籍12年目の西村文男が開幕前に今シーズン限りでの現役引退を表明。西村の「有終の美」を飾ることもチームのモチベーションとなる。

渡邊雄太の“あるべき姿”を披露するシーズンが開幕する [写真]=B.LEAGUE
本人が一番悔しかったに違いない。大学で4年間、NBAでの約6年間のサバイバルレースを終えてBリーグに参戦した昨シーズンは不運なケガもあったとはいえ、公式戦は35試合の出場にとどまり、CSでも本来の力を発揮できずに優勝した宇都宮にセミファイナルで敗退。「NBA帰りの日本人」といういまだかつてない肩書きは、意識していないつもりでもどこかで自分のリズムを崩した要素もあった。今シーズンは心機一転、体のケアとコンディションづくりをオフシーズンにみっちり行うことを決断。これまで夏の時間を費やしていた日本代表活動を辞退し、ロサンゼルスでの個人合宿をはじめ、イチから体を作ってきた。今シーズン、「リアル渡邊雄太」の姿が、Bリーグのコート上で見られるだろう。
文=牧野 豊
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