2025.11.13
アルバルク東京が、ホームのTOYOTA ARENA TOKYOで千葉ジェッツを78-69で下した。東地区首位を走る千葉Jの連勝を10で止めたこの一戦で、チームを支えたのはセバスチャン・サイズだった。34分出場し、ゲームハイの21得点をマーク、リバウンドは15本を数え、ダブルダブルを達成した。
「(今シーズンは)ケガ人が多い中で、自分の責任はより大きくなっている。今日はリバウンド、ペイント内の守り、そしてチームを落ち着かせることを意識した」と試合後に語る。得点だけでなく、セカンドチャンスを生み出すオフェンスリバウンド7本が光り、流れが傾きかけた時間帯での献身的なリバウンドやディフェンスで勝利を呼び込んだ。
サイズは今シーズン、ここまで平均19.2得点9.9リバウンドをマーク。攻守両面で安定した数字を残している。コンディションの良さについて問われると、「特別なことはしていない。日々のトレーニングと食事、そしてスタッフのサポートのおかげ」と淡々と語る。
そんな中、A東京の李載勲通訳は「彼の体は超合金でできているので」と笑いながら話す。冗談交じりの一言には、チームがサイズのタフネスと継続性を称える思いが込められていた。実際、シーズン序盤の激しい日程の中でもパフォーマンスを落とさないのは、日常の積み重ねの賜物だと言えるだろう。
「A東京の強みはディフェンスとチームワーク。誰が出てもそのスタンダードを保つことが大事だ」と語るように、個人の数字よりもチームの完成度を重視する姿勢も変わらない。千葉Jの高いオフェンス力を相手に、リム周りで粘り強く守り抜いた。
開幕から故障者が続出し、ロスターが限られる中でも、サイズの安定したプレーがチームを支えている。第2クォーターでは自らの得点で流れをつくり、第4クォーターでもインサイドで体を張り続けた。派手さはないが、勝利に不可欠な“屋台骨”としての役割を貫いた。
新アリーナでのプレーについて問われると、「信じられないほど素晴らしい。東京という街に、世界トップレベルの施設ができたことは本当にすごいことだ。僕たちにとって、自分たちの“家”を持てるのは特別なこと。隣には練習施設やカフェテリアもあり、このアリーナでファンの前でプレーできるのは誇りだ」と笑顔を見せた。さらに「すべてが素晴らしい。コートに立つだけで気分が高まるし、ファンがすぐそばにいる感覚がある。応援の熱を全身で感じながらプレーできる」と続け、TOYOTA ARENA TOKYOでの日々を心から楽しんでいる様子だった。
超合金のように強靭な体を持つビッグマンは、最高の環境を力に変え、これからもアルバルク東京の中心として戦い続ける。
文=入江美紀雄
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