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最強の矛・長崎が西地区を独走… 富永啓生が覚醒させた北海道により大混戦のB1東地区を制するのは?

今季のBリーグの話題の中心、北海道の富永(左)と長崎のジョンソン [写真]=B.LEAGUE
バスケットボールキング編集部

 2026年2月15日、第23節の全日程を終了し、「りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASON」B1リーグは、日本代表活動に伴うバイウィークに突入した。今シーズンはB1が26クラブとなり、2地区制に組み替えた。ポストシーズンの出場枠も変更され、レギュラーシーズンはまさに最終盤に向けた激戦の様相を呈している。

■東地区:勝率.692で並ぶ三つ巴…強力な新戦力の加入で覚醒した北海道の真価

クラッチタイムでシュートを決めて勝利を導く北海道の富永 [写真]=B.LEAGUE

 東地区最大の焦点は、2位から4位を占めるアルバルク東京千葉ジェッツレバンガ北海道の3クラブが、27勝12敗という全く同一の成績で並ぶ混戦模様となっていることだ。Bリーグの規定では、全日程終了時に勝率が並んだ場合、単純な総得失点差ではなく「当該チーム間の対戦成績」が最優先される。

 今シーズン、A東京や千葉Jといったリーグを代表する強豪を相手に互角の戦いを演じている北海道だが、その躍進の背景には、これまでの歴史を塗り替えるレベルの強力な新戦力の加入がある。強豪ひしめくNCAAディビジョンIやGリーグで存在感を示してきた富永啓生が、満を持して日本へ帰還。圧倒的なシュート力でアウトサイドの脅威を爆上げすると、さらにインサイドには、NBAドラフト1巡目指名の実績を持つジャリル・オカフォーを据えた。これら補強に加え、日本代表アンダーカテゴリーでの指導経験も豊富なトステン・ロイブルヘッドコーチの戦略と合致。過去9シーズンにわたる苦闘の歴史を払拭する原動力となっている。

【北海道、過去9シーズンの成績】
2016-17:23勝37敗(.383)|4位
2017-18:26勝34敗(.433)|4位
2018-19:10勝50敗(.167)|6位
2019-20:13勝27敗(.325)|6位 ※新型コロナウイルスの影響によりシーズン途中で終了
2020-21:14勝45敗(.241)|10位 ※新型コロナウィルスの影響により1試合不成立 
2021-22:21勝35敗(.375)|9位 ※新型コロナウィルスの影響により4試合不成立
2022-23:19勝41敗(.317)|7位
2023-24:17勝43敗(.283)|7位
2024-25:21勝39敗(.350)|5位
2025−26:27勝12敗(.692)|4位 ※39試合終了時点でクラブ史上シーズン最多勝達成
※()内は最終勝率、順位はすべて東地区

【東地区27勝12敗・3クラブの順位決定根拠】

2位 アルバルク東京(当該勝率:.667 / 全試合得失点差:+135)
確定ルール:1. 当該クラブ間の勝率。千葉ジェッツと2勝2敗、レバンガ北海道に2勝0敗とし、3クラブ間の対戦成績(4勝2敗)で最高勝率となったため。

3位 千葉ジェッツ(当該勝率:.500 / 全試合得失点差:+250)
確定ルール:4. リーグ戦すべてのゲームにおける得失点差。アルバルク東京との対戦(2勝2敗)に加えレバンガ北海道とは未対戦のため、規定1〜3項で北海道との優劣がつかず、全試合の得失点差比較が適用された。

4位 レバンガ北海道(当該勝率:.000 / 全試合得失点差:+125)
確定ルール:4. リーグ戦すべてのゲームにおける得失点差。アルバルク東京に2敗しており、さらに未対戦の千葉ジェッツに対しても、全試合の得失点差比較で下回ったため。

(順位決定規定の適用プロセス)
勝率で並んだ3クラブにおいて、Bリーグ公式規定「1. 当該クラブ間で対戦したすべてのゲームにおける勝率」を比較する。A東京は千葉Jと2勝2敗、北海道に2勝0敗のため、当該勝率.667(4勝2敗)で単独首位となり、まず東地区2位が確定する。残る千葉J(対A東京2勝2敗 / 当該勝率.500)と北海道(対A東京0勝2敗 / 当該勝率.000)の優劣を確定させる際、両者は現時点で未対戦のため、公式規定の「全ての優劣がつくまでこれを繰り返す」という原則に基づき再度判定を行う。しかし、直接対決がないため規定「1」から「3」までは判定不能となり、自動的に規定「4. リーグ戦すべてのゲームにおける得失点差」が参照され、数位で上回る千葉Jが上位となった。

■西地区:長崎ヴェルカ、未踏の「初優勝」へ…マジックを削るリーグ随一の破壊力

リーグ一の攻撃力をリードする長崎のジョンソン [写真]=B.LEAGUE

 西地区では、長崎ヴェルカが歴史的なシーズンを歩んでいる。第23節を終えた現在、地区優勝マジックナンバーは「18」。クラブとして「西地区初優勝」、そして「CS初進出」へ向けて邁進中だ。

 長崎の強さを裏付けるのは、平均93.0得点を叩き出し、B1で唯一“90点オーバー”をマークするリーグNo.1の圧倒的な攻撃力だ。2024-25シーズンから指揮を執るモーディ・マオールHCの超高速バスケットが完全に浸透し、そこへNBAドラフト1巡目指名のスタンリー・ジョンソンと韓国代表の至宝、イヒョンジュンが加入。圧倒的な個の推進力とインテンシティが加わったことで、長崎の攻撃は完成の域を迎えようとしている。

 バイウィーク再開後のカードはホームにA東京を迎え撃つ。リーグ最多得点を誇る長崎の「矛」に対し、A東京の組織的な「盾」がいかに立ちはだかるか。ジョンソンの推進力をA東京の誇る強固なディフェンスが封じ込められるかが焦点となる。

【ワイルドカード争いの現状(上位7チーム)】
1 千葉ジェッツ(27-12 / .692 / +250)
2 レバンガ北海道(27-12 / .692 / +125)
3 シーホース三河(26-13 / .667 / +216)
4 琉球ゴールデンキングス(26-13 / .667 / +260)
5 群馬クレインサンダーズ(24-15 / .615 / +295)
6 広島ドラゴンフライズ(23-16 / .590 / +115)
7 仙台89ERS(23-16 / .590 / +56)

 今シーズンはCS出場枠は、「各地区上位2位(計4枠)」+「ワイルドカード(WC)上位4枠」となった。現在、WC上位は千葉J、北海道(ともに27勝)を、シーホース三河琉球ゴールデンキングス(26勝)が1ゲーム差で追う極めてハイレベルな争いとなっており、東西のトップ勢が4つの椅子を激しく奪い合うサバイバルレースの様相を呈している。群馬クレインサンダーズ(24勝)、広島ドラゴンフライズ仙台89ERS(ともに23勝)らが続いており、シーズン終盤を迎え余談を許さない。

文=入江美紀雄

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