2019.01.11

藤井祐眞、1点の重みを痛感「もらったフリースローは全部決める気持ちじゃないと」

積極的なプレーでチームを引っ張ったものの、大事な場面でのフリースローミスが響いた [写真]=伊藤大允
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 1月10日にさいたまスーパーアリーナで行われた「第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」のファイナルラウンド準々決勝第4試合は、試合終了残り59秒の時点で千葉ジェッツが10点をリード。平日のナイトゲームということもあってか、観客の一部はタイムアップを待たずに帰路へつく中、川崎ブレイブサンダースの追いあげが始まった。

 積極果敢に相手陣内に切りこんでいた藤井祐眞が、同55秒に2本のフリースローを獲得する。しかし、そのうちの1本を外すと、同34秒に獲得した3本のフリースローでも1本を失敗。同31秒に篠山竜青が2本のフリースローで得点を重ね、同23秒に長谷川技が3ポイントを沈めて2点差まで詰め寄る。ファウルゲームでのフリースローで3点差まで広げられる中、同2秒に藤井が3ポイントシュート。同点を狙った一撃は惜しくも決まらず、63-66で試合終了のブザーが鳴った。

「フリースロー1本1本の重み。もっと決めるべきだった」。藤井のコメントがこの試合のすべてだろう。彼自身は8本中4本、チーム全体では21本中13本の成功。千葉は81パーセントの高確率だったのに対し、川崎は61.9パーセントだった。

「アタックすることによって、相手の2番ポジション(シューティングガード)の選手をファウルトラブルにできた。ファウルをもらえて良かったが、そこでのフリースローで確率良く決めることができなかった。もらったフリースローは全部決める気持ちじゃないと」

 ただ、課題はフリースローだけではない。12得点に抑えられたニック・ファジーカスの調子が悪い時、「周りがどれだけカバーできるか」だ。篠山竜青がファウルトラブルに陥り、戦列に復帰した辻直人が本調子ではないとはいえ、日本人選手の得点は63点中28点。また、「お互い様ですが」と前置きした上で、実際に何度か滑って、ボールを失っていた、慣れないコートにも苦戦を強いられた。

 天皇杯のタイトルを逃したため残るはリーグ戦のみ。レギュラーシーズンは約半分となる31試合を消化して19勝12敗と苦しんだが、藤井は後半戦に向けて「どんどん良くなって、チャンピオンシップを見据えた戦い方もしないといけない。練習して、試合して、コミュニケーションを取っていけばもっとチームは良くなる」と意気込みを語った。

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