2020.11.12
現在、21勝10敗で琉球ゴールデンキングスと勝敗で並びながらも、西地区首位に立っている大阪エヴェッサ。Bリーグ4年目で初の地区首位でリーグ戦を折り返し、今シーズン注目チームの1つとなっていることは間違いない。
開幕前にチームはbjリーグ時代に大阪を3連覇へ導いた天日謙作ヘッドコーチが就任。同コーチが掲げる『走るバスケット』にスタイル変更したことも躍進の要因となり、初のチャンピオンシップ進出も現実味を帯びてきた。
その大阪を攻守両面で引っ張っているのが、ジョシュ・ハレルソンだ。大阪で通算3シーズン目を送るインサイドプレーヤーは、ここまで出場した27試合全てに先発出場し、1試合平均20.7得点13.1リバウンドをマーク。自身も「ディフェンスリバウンドと得点の部分でいいプレーができている」と感触を得ている。
1月25日、26日の第19節で宇都宮ブレックスと対戦した大阪は、第1戦では連勝中の勢い、ゾーンディフェンスも功を奏して3点差で勝利。ハレルソンは29得点11リバウンドをマークした。
しかし、続く第2戦はキャプテンのアイラ・ブラウンが欠場という事態。立ち上がりで2ケタリードしたものの、ディフェンスの強度を高めた相手ディフェンスの前にミスを連発してしまい、第2クォーター以降は攻守で圧倒されて敗れた。この試合でも17得点17リバウンドと奮闘したハレルソンだったが、計5つのターンオーバーを犯し、マークマンのライアン・ロシターには30得点を与えてしまった。
第1戦と第2戦では「宇都宮のボールに対するプレッシャーが違った」とハレルソンは言う。
「パスコースを塞いできたりディナイを激しくしてきた。それで自分たちがターンオーバーを犯してしまい、相手にトランジションを許してしまった。1クォーターの入りは自分たちのプレーができたけど、2クォーターに崩れて3クォーターで相手はさらにいいプレーをしてきた。アイラの欠場もあったけど、踏ん張れなかったね」
それでも大阪は、過去3シーズンで1勝しかできなかった相手から、さらには敵地で白星を挙げた。「Bリーグ全体に自分たちが優れたチームだと示すことができたと思う。宇都宮もリーグのベストチームとだけど、自分たちもベストなチームの1つだと思っているし、これからも(チームとして)成長し続けてベストなところまでいきたい」と、ハレルソンも胸を張った。
ハレルソンは208センチ125キロの体格を誇る“重量級”プレーヤーだ。今季の新たなチームスタイルには、一見相性が良くないようにも感じるが、「この走るシステムで、3ポイントも含めて自分自身シュートを打つ機会が増えた。ストレッチ能力を活かして他の外国籍選手に得点を取らせることもできている」と手応えを口にする。
「宇都宮のようなプレッシャーを激しくかけてくるチームに対しても、ミスを抑えられるようにやっていきたい。まだまだシーズン長いですが、これからも今のパフォーマンスを続けてチャンピオンシップでトップチームと戦いたいです」
大黒柱としてチームを支える30歳は、そう今後への戦いを見据えた。大阪の地区優勝、そしてチャンピオンシップ進出へは元NBAプレーヤーでもあるこの男の活躍が不可欠だ。
文=小沼克年
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