【 #B飛躍の5年目へ】アルバルク東京・ルカ・パヴィチェヴィッチHC「今まで以上に一体となって戦ってください」

3度目のリーグ制覇に向けてルカ・パヴィチェヴィッチHCの気迫は衰えない [写真]＝B.LEAGUE

バスケットボールキング編集部

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　10月2日から開幕するBリーグ。B1に所属するクラブは昨シーズンの18から2つ増えて20となり、それにともなって東西2地区制へと変更となった。また、ベンチ入りできる外国籍選手が2選手から3選手になるというルール変更が行われたため、開幕5年目を迎えるBリーグでの戦い方は、大きく変化すると想定される。そこで、バスケットボールキングでは、B1全20チームのヘッドコーチにインタビューを行い、今シーズンの戦い方や目標などを聞いた。

　この企画の最終回は、Bリーグ2連覇中、東地区の雄であるアルバルク東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ。自身4シーズン目の開幕を迎えるルカHCはリーグ随一の実力を持つクラブをどのような方向へ導こうとしているのだろうか。

インタビュー＝バスケットボールキング編集部

――まず昨シーズンを振り返ってください。
ルカ　タイのバンコクで開催されたFIBAアジアチャンピオンシップで5試合戦って、その後、すぐ帰国して開幕というスケジュールでしたので、開幕からほかの強豪チームに食らいついていけるか、出だしでいかに遅れをとらないかのために、どれだけスタートダッシュが大事なのかを話していました。それに関してはしっかりできたと思います。

――昨シーズン全体を通して東地区で1位という結果を残して、勝率もリーグ最高を残しました。結果についてはどう感じていますか？
ルカ　リーグ最高勝率、初の東地区1位、そして日本のクラブでは初めてアジアチャンピオンシップで優勝できたことから、全体的に最高の結果だと感じています。ケガ人なども多く選手は最初からいろいろな困難があるシーズンを戦ってくれて、同時にコーチ陣も懸命な努力をした結果、チーム全体でこのような偉業を達成することができました。経営や運営スタッフも冷静に素晴らしい判断で協力をしてくれたので、途中で中止になりましたが、昨シーズンに関して胸を張っていいかなと思います。クラブ全体の成長が感じられたシーズンだったとも言えますね。

――もう強化する必要もないように思えますが。
ルカ　改善点はもちろんあります。それは今シーズンを戦うために層の厚いチームを作りたい意図があるからです。そこでパワーのある選手、サイズのある選手、若い選手を成長させることも視野に入れていました。その中で特に注力しているのが、アウトサイドのウィングの選手たちがいかにクリエイティブにプレーできるようになるかです。私がやりたいバスケに柔軟性を持ってアジャストして適応できるか。攻撃をいかにクリエイティブにプレーできるかがカギを握ります。

――正中、マチュワンの2選手がチームから去りました。それも踏まえて補強のポイントは？
ルカ　新加入のデション・トーマスは4番のポジションで、世界のマーケットでもナンバーワンプレーヤーと言えます。ヨーロッパだけではなく、中国も狙っていたぐらいです。彼はアメリカの大学を卒業後、ほとんどヨーロッパでプレーして、昨シーズンはギリシャの強豪、パナシナイコスでベストなシーズンを終えたばかりです。このような素晴らしい選手をアルバルク東京が獲得することで、リーグ全体的にも質が上がりますし、クラブのプラスになるのは間違いありません。

今季も優勝候補に挙げられるチーム作りを継続

――ルカHCがチーム作りで一番大切にしていることは何ですか？
ルカ　チームビルディングに関しては、日本人選手をいかに最初の編成の段階で固めることです。クリエイティブと同時にサイズとフィジカル面、長いシーズンを戦う体、メンタルを備えた選手が必要です。それに3人の外国籍選手を加えた中でチーム全体のトータル感を作っていきたいと思っています。特に今シーズンは帰化選手が所属するクラブが有利となりやすいので、そのハンデをいかにチーム全体でカバーして、インスピレーションを高く、勇気を持ち、力強いプレーをしてほしいです。毎年そうですが、そのためにも開幕から戦う姿勢をチームには叩き込んでいっています。

――今シーズンの目標を教えてください。
ルカ　目標は優勝候補になれるチームを作ることです。私たちは過去3シーズンもそうでしたが、常にベストを尽くしてきました。今シーズンも、そこに名乗りを上げることが大きな目標です。

――最後にファンへメッセージをお願いします。
ルカ　私たちとアルバルクファンの皆さんは強い絆でつながっています。特に新型コロナの状況の中で、どのようなシーズンを過ごすのか予測が難しい中、皆さんのサポートに恩返しできるよう私たちも一つになります。そして、これまでのように一つひとつ勝っていって、優勝に少しでも近づけましょう。チャレンジングなシーズンですが、ファンの皆さんのサポートが私たちの力になりますので、今までどおり、いや、今まで以上に一体となって戦ってください。応援よろしくお願いいたします。