2024.04.18
3月10日、「河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)が語る『自分とバッシュ』イベント」がアシックス原宿フラッグシップで行われた。これは同店で3月16日から期間限定で『バスケットボール特設コーナー』がオープンされることを記念して開催され、3300人の一般応募の中から選ばれた幸運な16名のファンが参加した。
バスケットボール解説者、佐々木クリス氏の進行で始まったトークセッションは、河村のバスケットボールシューズへのこだわりについてからスタート。小学2年生のときからアシックスを履いているという河村がバッシュ選びに気を配るようになったのは小学4〜5年生のころだったという。「成長期も重なったからだと思うのですが、体が大きくなるにつれかかとが痛くなるようになりました。これでは『大好きなバスケができなくなる』と(バッシュ選びを)意識するようになりました」と振り返った。さらにバスケ指導者でもある父、ショップの店員さんのアドバイスも受けて、「バッシュについて考え直そう」と思い立ったという。
「モデルによって形状が少しずつ違うので、同じサイズだからと思って選ばないでください。実際に足を入れて確認してください」
「スピードを出したり、急にストップしたりするのに大切なのがつま先の部分。サイズが合ってないと指や爪が痛くなることがあるので、試し履きの際にフットワークをしてみたり、急に止まってみたりするなど、可能な限り行ってください」
河村の実家にはこれまで履いてきたバッシュが保管されているという。使用したすべてのものではないが、大切な試合で履いたものを父親が管理することからコレクションがスタートした。それらはシューズ棚に飾られており、河村も帰宅する際に手にすることもあるとか。
「(バッシュは)道具の一つではあるのですが、大切な相棒でもあります。手にすることで当時の記憶が鮮明に蘇ってきますし、初心に戻ることもできます。だから大切に保管しています。」
トークイベントではミニバス、中学、高校の部活生をはじめ、社会人を含めた参加者から直接河村に質問ができるコーナーを実施。その一部を抜粋してお届けしよう。
――プレッシャーの乗り越え方は?
「プレッシャーに負けそうになることは常にあります。『プレッシャーに負けちゃったなあ』と、思うことも。それだけに、大切な試合までにどう練習で取り組めるか、不安を取り除けるかを考えています。練習しているとき、特に自分のバスケにプラスに成ることをしているのが一番楽しいですね。成長できていると感じる瞬間が大切です。バスケがうまくなるためにもなるので、睡眠や食事も大事にしています」
――モチベーションが上がらないときはありますか? そのときはどのように乗り越えますか?
「僕が大切にしているのは、昨日の自分よりどれだけ成長できたかを感じられるか、です。他の人と比べるのではなく、史上最高の自分を目指して練習に臨んでいます。こうすることで気が楽になるし、自分との対決は楽しめるものですよ。常に自分史上最高を目指しています」
――今の自分を作ってくれたのは誰ですか?
「両親ですね。両親には常に感謝していますし、両親がいたからこそ、今の自分があると思います。また、ミニバス、中学、高校の井手口(孝)先生、陸川(章)先生もそうですが、しかるべきタイミングで素晴らしい指導者に巡り会えたことも幸運でした。皆さんに引き合わせてくれたのもまた両親だと思います。父から「謙虚・感謝・報恩」を大事にしなさいとずっと言われてきました。今もこの言葉を意識して、日々を過ごしています」
トークイベントに登壇したアシックス バスケットボールシューズ企画担当者の案浦萌氏は、「開発期間、試作段階から河村選手から指摘された改善ポイントを反映できるようにブラッシュアップしていきました。トッププレーヤー向けのモデルをいろいろな選手に履いていただいていますが、アンプレアルスロー2は軽いと評判が高く、売り切れるショップさんも多いようです」と笑顔を見せた。
アンプレアルスロー2には素早い切り返しと左右へのステップワークを支える「サイドウォール構造」がデザインされ、このモデルを象徴する機能と言える。河村の武器である瞬時にトップスピードに入れる爆発的なダッシュやマッチアップの相手に強いプレッシャーをかけるディフェンスを生み出すフットワークには欠かせない。
最後は参加者一人ずつにサイン入り色紙を渡し、記念写真に応じた河村。短い時間だったが、参加者との交流により普段の試合会場では見られない柔和な表情がとても印象的だった。
文=入江美紀雄
写真=unison 赤間剛夫
2024.04.18
2024.04.17
2024.04.08
2024.04.03
2024.04.01
2024.03.25
2024.04.10
2024.04.10
2024.04.08
2024.04.06
2024.04.03
2024.04.03
2024.04.09
2024.04.08
2024.04.08
2024.04.07
2024.04.07
2024.04.07