2024.04.19
3月10日、アシックス原宿フラッグシップで行われた「河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)が語る『自分とバッシュ』イベント」。主役である河村が3000人を超える応募中から幸運にも選ばれた16名のファンとの交流で笑顔を見せた。イベントでバッシュのこと、自身のバスケについて熱く語った河村が、イベント終了後、バスケットボールキングのインタビューに対応。現在の思いを語ってくれた。
取材協力=アシックス
――改めて今日のイベントの感想をお願いします。横浜BCでもファンとの交流を大事にしている河村選手ですが、今日の参加者にはミニバスをしている小学生もいました。
河村 楽しかったですね。ひと言で言えば“すごく”楽しかったです! 普段からファンの皆さんとの触れ合いを大事にしていますが、どちらかと言えば僕よりも年上の方がメインだったりします。しかし、今日はあまり話す機会のない小・中・高校で部活をしている人たちとの交流が、とても新鮮で楽しかったですね。
――憧れの河村選手へ熱い眼差しを注ぐ子どもたちが印象的でした。河村選手への質問も熱がこもっていましたが、それをどう受け止めましたか?
河村 それらをしっかりと受け止めたつもりです。そして僕から何か彼らに良い影響を与えられる言葉を届けられればと思っていたのですが、自分の思っていることを言葉で表現することの難しさを感じたイベントになりましたね。子どもたちが熱い思いを持ってバスケットボールに取り組んでいることが伝わってきたので、それを感じるうれしさもありました。
――ハイカットやミッドカットのモデルは足首を固定して“守る”機能も持っています。これについてはどう考えていますか?
河村 そこがとても難しい問題で、足首を固定してくれる機能はとても大切だと思っています。ただ僕はその要素よりも自分のパフォーマンスを優先する方を選ぶというスタンスを取っています。それでもアシックスのモデルはローカットであっても安定性が高く、特に『UNPRE ARS LOW 2(アンプレアルスロー2)』には「サイドウォール構造」が配されているので、フットワークもしっかりできます。
――年齢が上がるにつれ選ぶモデルも変わっていったとうかがいました。
河村 例えばトレーニングによりジャンプ力がアップしたことで、着地による足裏の衝撃も大きくなっていきます。それにより足に負担を感じるようになっていったという経緯がありました。その場合、アシックスと相談しながら、それに対して色々と提案をしていただいています。アンプレアルスロー2の開発も同様で、本当に微妙な調整を常に重ねながら、いろんな話し合いをさせてもらった記憶あります。
――イベントでは、「最初に足を入れたときの感覚を大事にしている」と話されていました。感覚的に自分に合うモデルをチョイスしているのですか?
河村 今はアシックスにスポンサードしてもらうことによって、本当に細かいところまで微調整してもらっているので、フィッテイングについては高いレベルで満足しています。ただ、中学、高校のころはなかなかそういうわけにはいきません。ですからバッシュ選びの際は、足を入れたときの感覚を一番大事にして、そこから反復横跳びをしてみたり、急にストップやダッシュをしたりして、自分で最終調整をするとことが多かったですね。
――足先の感覚も強調していました。足の指が痛くなっては思うように動けませんが、ルーズなフィット感では思いどおりに動けません。
河村 僕の武器であるスピードを生かすためには、つま先の部分でコートを蹴る動作だったり、コートをつかむようなイメージで足の指を使う動作だったり、つま先は非常に大切な個所なのです。スピードを出すために必要なことなので、そこは非常に大切にしている部分ではありますね。
――昨年夏の世界大会では、NBAプレーヤーとマッチアップをしました。国際レベルのプレーを経験したことでバッシュへのリクエストに変化はありましたか?
河村 バッシュについては特にないです。それよりも自身のスキルアップであったり、スピードをアップさせたりとか体重を増やしたいということは感じました。
――2月には久しぶりに代表活動が行われました。トム・ホーバスヘッドコーチから夏の本番に向けた言葉はありましたか。
河村 「ベスト8以上を目標にする」ということを話していただきました。ホーバスHCとしても、大きな目標であり大きな壁でもあると。簡単なことではないけど信じることが大事だと、試合の前の合宿では選手一人ひとりに意思を確認しながら話をされていました。「時間はないよ。だから一日一日を無駄にせずに」とも言われています。
――横浜BCに目を転じると、2月以降、千葉ジェッツや三遠ネオフェニックスといった上位チームから勝ち星を挙げています。調子が上がってきた感触はありますか。
河村 オフェンスのパターンを変えたり、バリエーションを増やしたことが結果に出てきたのではないかと思います。チームとして調子が上向きになっていると感じています。レギュラーシーズンの残り試合数は減ってきてあとのない状況ですが、1試合1試合、全力で戦いながら、優勝に向けて頑張っていきたいと思っています。
――最後にファン・ブースターにメッセージをお願いします。
河村 「いつも熱い応援をありがとうございます。シーズンは終盤戦に向けてすごく熱い試合が僕たちの試合だけでなく、多くの会場で繰り広げられると思います。会場に来られる方も配信で見られる方も僕たちと一緒にバスケットボールを盛り上げてくれたらすごくうれしいです」
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