2022.12.24

「勝負の4Q」でスパートした千葉経済大附属…川井田がゲームハイの24得点をマーク

勝負どころでチームに勢いをもたらした千葉経済大附属の川井田 [写真]=バスケットボールキング
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 12月24日に行われた「SoftBank ウインターカップ2022 令和4年度 第75回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子2回戦、千葉経済大学附属高校(千葉)と浜松開誠館(静岡)の試合は、一進一退の展開の中、第4クォーターへ突入した。

 互いに粘りのディフェンスを心情とするチーム同士の対戦は、第3クォーターを終えた時点で46−45と浜松開誠館が1点リード。ここまでは常に浜松開誠館がリードをする形で試合は進んでいったが、千葉経済大附属も離されず、1、2ゴール差でひたひたと付いていった。両チームの指揮官によれば、それは試合前から織り込み済みであり、「勝負は第4クォーター」と選手へ指示を与えていたという。

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 そして迎えた最後の10分、浜松開誠館は後藤音羽(1年)のトップからのドライブでリードを広げようと試みる。対する千葉経済大附属は残り7分56秒に川井田風寧(3年)のスリーポイントシュートが決まり逆転に成功。浜松開誠館に直後に入れ返されたものの、ここからギアを上げた。

 やや足が止まったように見えた浜松開誠館のディフェンスを尻目に、千葉経済大附属は川井田がドライブで立て続けにディフェンス網を突破。そこで得たフリースローを確実に決めて、徐々にリードを広げていく。さらに坂口彩花(2年)から伊藤紗友希(3年)へのゴール下の合わせも決まると、さらに引き離していく。第4クォーターで28−18とした千葉経済大附属が73−64で勝利し、3回戦にコマを進めた。千葉経済大附属の川井田はゲームハイの24得点をマーク。伊藤は17得点12リバウンド、坂口は11得点15リバウンドと2名がダブルダブルを達成した。対する浜松開誠館は後藤が23得点10リバウンド、前田理咲子(3年)が13得点10リバウンドと、こちらも2名がダブルダブルを記録している。

 試合後、メディア対応した千葉経済大附属の池端直樹コーチは「3クォーターの終わりぐらいからボールの周りが良くなってきたなと感じていました。相手のディフェンスもちょっとゆるくなってきたと思い、第4クォーターは川井田で勝負でした」と試合を振り返る。ただ、千葉経済大附属の持ち味である「1人がボールを占有しないようにバスケをしよう」と指示も出していた。我慢の時間帯を突破したのは、速攻やゴール下の合わせのプレー。決してエースに頼っただけでないバスケを最後の最後で見せてくれたと言えるだろう。

「(浜松開誠館が)難敵ということは分かったので、また明日から頑張れるなと思います」と、最後は笑顔で答えてくれた池端コーチ。インターハイではベスト16で終わったが、それを超える戦いでチームは上り調子だ。

取材・文=入江美紀雄