2023.07.30

快進撃で夏の頂点に立った日本航空…主将・福岡恭輔「ここまで来れると思っていなかった」

日本航空のキャプテンを務める福岡[写真]=伊藤大允
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 7月30日、「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」の男子決勝が北海きたえーるで行われ、日本航空高校(山梨県)が76-60で東山高校(京都府)を破り、初優勝を果たした。

 山梨県勢のベスト4進出はウインターカップも含めて史上初。そんな快進撃を続けた関東王者・日本航空が、ついに夏の頂点に立った。

 キャプテンを務める3年生の福岡恭輔は、試合後に「三カ月前にコーチが変わっちゃって、また新しくチームを作り直すことになりました。最初は『最低ベスト4に行こう』という話だったんですけど、実際にベスト4に入って、そこから『じゃあ日本一を取ろう』となりました」と、紆余曲折あって決勝の舞台へたどり着いたことを明かした。

 指揮官の交代により、選手の反発など「最初はチームがバラバラになった」と言うが、「コーチが変わっても自分たちがやってきたバスケを大切にやっていこう」とチームで話し合ったという。

 新たに就任した山本裕コーチについて、「選手思いでメリハリのある指導をしてくれる」と語る福岡は、「山本コーチに代わってからコートの使い方やスペーシングが良くなり、留学生たちの1対1がしやすくなりました。そこにディフェンスがきつく当たっていたら合わせに行ったり、スペーシングをうまく使うバスケができたかなと思います」と、チームがステップアップした要因についても触れた。

大黒柱として躍動したオルワペルミ ジェラマイア[写真]=伊藤大允

「自分たちの代でここまで来れると思っていなかった」という福岡。今年の日本航空を「楽しくて明るいチーム」と表現し、「みんな仲が良くて、試合前もピリついた感じじゃないです。楽な気持ちで取り組めているからこそ、悪い試合展開でも立て直せるのかなと。この5試合も楽しめました」と今大会を振り返った。

 冬には集大成となるウインターカップが待っているが、「日本一を取ったんですけどで、山本コーチと自分たちがいつも言ってるのは“チャレンジ精神”。どんな相手でも『自分たちは強い』じゃなくて、『相手をやっつけてやる』という気持ちでやっているので、ウインターカップも“チャレンジ精神”で頑張ります」と意気込みを語った。

山梨県勢初となる全国制覇を成し遂げた日本航空[写真]=伊藤大允