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7月29日、「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」は女子準決勝が行われ、桜花学園高校(愛知県)と京都精華学園高校(京都府)が決勝進出を果たした。
「(高さのある)相手シューターのところでミスマッチが起こることは分かっていて、そこを気にしていました。出だしにそこでリバウンドを拾われたので、準備どおり阿部に変えて。阿部が本当に仕事をしてくれたと思います」と、長門コーチ。
3回戦からスターターを務める白石弥桜(2年)に松本加恋(3年)のケガにより準々決勝からスターターとなった齋田夢良(2年)、そして準決勝での阿部と、今大会では2年生が奮闘が光る。長門コーチも、「本当に助けられています。本人たちも松本がケガをした時点で自分たちがやるんだと準備をしてくれたし、(コートに)出たときも臆することなく仕事をしてくれる。彼女たちの成長をうれしく思います」と、健闘を称えた。
田中こころ、黒川の得点力の高い3年生に加え、試合を重ねるごとにたくましさを増す2年生たち。「私たちはチャレンジー、チャンピオンではないから一つひとつ上がっていこうと選手にも言っています。いろいろな苦難を乗り越えながら上がってきたし、選手同士が互いを高め合って、チームも一つになっています」と、長門コーチ。明日は、昨年3回戦で敗れた相手である京都精華学園。先輩たちの思いも乗せて、リベンジ、そして2年ぶりの日本一を狙う。
準決勝では川地汐夏と山西凜愛の3年生2人をスターターに起用。「3年生の結束力で戦うようにということでしたが、うまく機能してくれたと思います」(山本コーチ)と、川地は12得点を挙げて積極的な攻めを見せた。
3本柱である3年生のディマロ ジェシカ、八木悠香、堀内桜花も健在で、33得点18リバウンドのジェシカをはじめ、八木は合わせのプレーなどか得点を重ねて21得点6リバウンド8アシスト。相手に流れが行きそうなところでの好プレーでチームを支えた。また、堀内は6得点16アシスト10リバウンドをマーク。マルチな能力をいかんなく発揮した。
「どのチームも疲れているのは同じだと思います。最後は勝ちたいという思いが強い方が勝つので、全員で勝ちたい気持ちを持って挑みたいです」とは八木。相手の桜花学園に対しては、「全員がうまいし、田中(こころ)さんの3ポイントシュートが起点になると思うので、そこをどれだけ守れるかだと思います」と、語った。
昨年はインターハイの3回戦で対戦。劇的な結末で京都精華学園が勝ちを収めて優勝へと駆け上がった。優勝候補同士の一戦は、今年も白熱した戦いが繰り広げられるだろう。ともに大型センターを擁しており、インサイドでの攻防に注目したい。
文=田島早苗
写真=伊藤大允