2023.08.05

夏の全国で輝いた“万能選手”たち…今大会のトリプルダブル達成者まとめ/インターハイ2023男子

インターハイでトリプルダブルを達成した4選手[写真]=伊藤大允
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 高校バスケ界2大大会の一つ、「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」男子の部が、7月25日から7月30日にかけて開催された。

 今大会においてもさまざまな選手が輝きを放ったが、そのなかでも“万能選手”の証明とされるトリプルダブルを達成した選手が4人存在する。本稿では全国屈指の強豪たちを相手に大車輪の活躍を見せたその選手たちを、一人ずつ振り返っていく。

中村英司(県立広島皆実高校)

▼16得点|11リバウンド|11アシスト(1回戦:vs新田高校)

 今大会最初にトリプルダブルを達成したのが、県立広島皆実高校でパワーフォワードを務める中村英司だ。1回戦の新田高校との試合に先発出場した中村は、3ポイント1本を含む16得点に加え、11リバウンド11アシストを記録。さらに、スティールとブロックもそれぞれ3つずつマークしており、攻守両面における活躍で同校の初戦突破に大きく貢献した。

 チームは続く2回戦で開志国際高校に破れはしたものの、中村はこの試合でも20得点6リバウンド2アシスト2スティールを記録するなど存在感を発揮している。

ボヌ・ロードプリンス・チノンソ(藤枝明誠高校)

▼46得点|27リバウンド|11ブロック(2回戦:vs県立美来工科高校)

 続いてトリプルダブルを達成したのが、藤枝明誠高校の留学生であるボヌ・ロードプリンス・チノンソ。9本中8本を沈める高確率のフリースローも交えながら、3ポイントなしで46得点を記録すると、3本のオフェンスリバウンドを含む27リバウンドもマーク。さらに、アシストではなく2ケタのブロックでトリプルダブルを達成し、インサイドにおける無類の強さを証明してみせた。

 ロードプリンスはその後の3回戦でも31得点26リバウンド、東山高校に敗れた準々決勝でも12得点19リバウンドとともにダブルダブルを達成した。

金山颯(尽誠学園高校)

▼29得点|10リバウンド|10アシスト(3回戦:vs中部大学第一高校)

 続いては今大会唯一の1年生達成者、尽誠学園高校の金山颯だ。2回戦の県立能代科学技術高校戦で33得点を挙げると、勢いに乗ったルーキーは続く中部大学第一高校戦でトリプルダブルを達成。5本中4本の3ポイントを決めている点でも、その万能性がより際立つ。いずれもベンチスタートで記録したスタッツであると言うことも末恐ろしい。

 島根スサノオマジックU15出身で背番号2を着用している点から、BリーグのMr.トリプルダブルであるペリン・ビュフォードを想起するファンも。今大会は準々決勝で開志国際高校に敗れる結果となったが、今後の成長に注目が集まる逸材だ。

オルワペルミ・ジェラマイア(日本航空高校)

▼21得点|29リバウンド|12アシスト(準決勝:vs開志国際高校)

 最後の達成者は今大会を制した日本航空高校の大黒柱、オルワペルミ・ジェラマイアだ。ナイジェリアからの留学生である同選手は、優勝候補の一角とされた開志国際高校を相手に21得点29リバウンド12アシストに加え、3スティール6ブロックをマークするという怪物ぶりを発揮した。

 ジェラマイアは続く決勝で、3本の3ポイントを含む30得点を記録。インサイドの強さだけでなく長距離シュートの兼ね備えていることを披露した。まだ2年生なので今冬のウインターカップのみならず、来年度の大会でも圧倒的な存在感を発揮することが予想される。