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『B MY HERO!』
「2020年度 第1回 全国U15バスケットボール選手権大会(Jr.ウインターカップ2020-21)」は文字どおり、今回から始まったU15を対象とした大会だ。2020年度に行われるU15の全国大会で気になった選手をピックアップしたい。
日本体育大学桜華中学の山田英真は1回戦の唐津市立第一中学との一戦で20得点15リバウンドを記録。ゴール下で存在感を発揮した。ただし、178センチのサイズよりもリバウンドに絡む際の位置取りやボックスアウトをさぼらないひたむきさに目をひかれた。それでいて走力もあり、速攻の先頭を走ることもできる。ディフェンスの時にはステイローを常に実行するまじめな姿勢も評価したい選手だ。
ただ、それはバスケに対する自信の裏返しとも言えそうだ。「ちょっと言いにくいんですけど、1年生や2年生の時よりはうまくなって、自信もつきました。ベンチではあまり声を出さなかったのですが、そういう時でも今は声を出せるようになって。少しは成長できたと思っています」。
得意なプレーは「ゴール下のシュートやリバウンドです。味方が難しいパスを出しても、自分が頑張ってキャッチできる自信があります」という。そして、「(そういうのをベースにして)もっとうまくなりたいです」と向上心はやまない。
「中学(八王子市立第一中学)にいる時から森美麗さん(現桜花学園高校)に憧れています」という山田。「森さんのようにドリブルができたり、いろんなところからシュートが打てるようなすごいプレーヤ―になりたいと思っているので、すごく憧れています」と表情を崩す。
高校での目標は「ミニからずっとセンターをしてきましたが、高校では私よりも大きい人が多いので、4番ポジションでプレーできればと思います。でも、ドライブに対するディフェンスがとても苦手なので、そこは克服しないといけないと思います」と前を見据える。
指導する山本貴美子コーチは、「とても素直にアドバイスを聞いて、それを実行する選手」と評価。3年間で非常に伸びたと目を細める。荒削りに見えるが、裏を返せばまだまだ伸びる素材。吸収力の高さも魅力の一つと言える。それだけに2年後、3年後にどのような選手になっているのかが楽しみだ。
文=入江美紀雄