2019.08.29
8月14日、「バスケットボール日本代表国際試合 International Basketball Games 2019」の第3戦がさいたまスーパーアリーナで行われ、男子日本代表(FIBAランキング48位)がドイツ代表(同22位)に86-83で勝利した。
3点ビハインドで迎えた第4クォーター、日本はプレーの強度を1段上げたかのようだった。ドイツにリードを許しながらも渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)が積極的にリングを目指せば、比江島慎(宇都宮ブレックス)がタフな3ポイントを沈める。そして残り1分45秒、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)がドイツのエース、デニス・シュレーダーのシュートをブロックすると、直後、速攻に持ち込もうとした馬場雄大(アルバルク東京)がファウルを受けてフリースローを得る。馬場はここできっちり2本決めると逆転に成功。続けて篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)がフローターのシュートを決めて、リードを広げて、そのまま逃げ切った。
試合後、記者会見の臨んだ渡邊は、「課題は多く残っているけど、後半に粘って勝利できたことは自信になります」と胸を張った。試合を通じて20得点をあげた渡邊だが、後半だけで14得点をゲット。八村とともに日本が追い上げる原動力となった。特に残り2分39秒には馬場が外したレイアップシュートを後ろからフォローして、そのままリングに叩き込むプットバックも決めて、チームに勢いを与えた渡邊。その後もチームを鼓舞するだけでなく、18355人も詰めかけた日本のファンに向けてアピールを続けて、アリーナの盛り上がりも演出して見せた。
「元々スロースターターの傾向があり、後半にエンジンがかかるタイプ。これは自分の悪い点でもあると思っているのですが、今日は流れの中でチームに貢献できたと思います。日本に悪い流れが来そうになるところも止められました」(渡邊)
渡邊は、8月2日に右足首をケガして、これまで出場時間を制限してのプレーが続いていたが、このドイツ戦からそれも解け、ワールドカップ本番に向けてさらに調子を上げてきたいところだ。「日本は徐々に力をつけていると思います。今日のドイツがどれくらいのパーセンテージでプレーしたのかは置いておいて、世界との差は縮められている実感があります」と語った。
八村に相手のマークが集まる中、日本のオフェンスのバリエーションを増やすだけでなく、ディフェンスの柱としての役割を担うのが渡邊だ。本番に向けて渡邊のパフォーマンスが上がっていくことは、日本の勝利に不可欠だ。
文=入江美紀雄
2019.08.29
2019.08.28
2019.08.25
2019.08.15
2019.08.15
2019.08.14
2019.08.25
2019.08.25
2019.08.25
2019.08.24
2019.08.24
2019.08.24