2019.09.01
メンフィス・グリズリーズと2way契約を結び、Gリーグのメンフィス・ハッスルと行き来しながら2018-19シーズンを戦い終えた渡邊雄太。束の間のオフシーズンを挟み、サマーリーグ出場、「FIBAバスケットボールワールドカップ2019」に向けた日本代表活動合流など忙しい毎日を送っている。そんな中、バスケットボールキングでは日本人2人目のNBAプレーヤーを直撃。15分間と限られた時間で、アメリカでの経験やワールドカップへの意気込みを語ってもらった。
取材協力=NIKE
インタビュー・写真=酒井伸
――NBAとGリーグを行き来した2018-19シーズンを振り返ってください。
渡邊 本当に充実したシーズンを過ごすことができました。自分自身が成長できた1年間でしたし、すごくいい経験をさせてもらったと思っています。ただ、自分が思っていた以上に、精神的にも体力的にもタフな部分が多くて。そこにアジャストできるようにしっかりと体を作り、シーズン開幕に向けてしっかり準備して、新シーズンに臨めたらと思います。
――通用した部分、通用しなかった部分はどこですか?
渡邊 Gリーグでは得点、リバウンドでいい数字を残すことができ、あのレベルでは通用する部分が多くありました。しかし、NBAではGリーグで通用していたことができなくなり、シュート確率やフィジカル面で課題が残りました。
――NBAで衝撃を受けた選手を教えてください。
渡邊 衝撃を受けた選手はミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボとヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデンです。ヤニスは身体能力が飛び抜けていると思いますし、あの身長(211センチ)でガードのようなプレーもできて。自分でリバウンドを取ってプッシュもでき、ゴール下に入られたら全部ダンクされた印象です。マッチアップはしませんでしたが、ハーデンに関しては止め方が全くわからず、手の打ちようがないという印象を受けました。ドライブ、パス、シュート何でも高いレベルでできますし、スペースを潰そうとしたら全部ファウルになるし。
――ドラフトでは八村塁選手(ワシントン・ウィザーズ)が日本人初の1巡目指名を受けました。彼に何かアドバイスはしましたか?
渡邊 彼にアドバイスは要らないと思いますし、僕がどうこう言うレベルではないので。サマーリーグで会ったので「これからも(お互い)がんばっていこうね」と話しました。
――ワールドカップで対戦するチェコ、アメリカ、トルコの3カ国についての印象を聞かせてください。
渡邊 チェコは2016年のオリンピック世界最終予選で対戦して負けていますし、同じヨーロッパのトルコも強いチームです。アメリカは言うまでもなく世界最強なので。いいグループに入ったと思っていて、チェコとトルコは勝てない相手ではありません。アメリカとはレベルの差がありますが、最初から負けるつもりはないですし、勝ちにこだわって戦っていけたらと思います。
――最後にワールドカップへの意気込みをお願いします。
渡邊 強化試合でしっかりとチームを作って、本番に臨みたいです。僕にとってはアンダーカテゴリーを含めて初めてのワールドカップですし、ニック(ファジーカス/川崎ブレイブサンダース)とプレーするのは初めてなので、すごく楽しみにしています。また、ケガで離脱した(富樫)勇樹(千葉ジェッツ)の分まで一生懸命プレーして、来年の東京オリンピックでまた彼と一緒にプレーできたらなと思います。
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