2023.02.19

W杯本番への意識を高める比江島慎「アジアでつまずいているようでは、世界では1勝もできない」

オンライン会見を行った宇都宮ブレックスの比江島[写真提供]=日本バスケットボール協会
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 2月18日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選」Window6に向けた男子日本代表の直前合宿に加している比江島慎宇都宮ブレックス)がオンライン会見を行った。

 昨年は宇都宮をBリーグ王者に導き、独特のステップとしっかりしたボディバランスでペイント内に突き進み、他の選手を活かしたりと比江島にしかできないパフォーマンスで、チャンピオンシップMVPにも輝いた。日本代表としても長くチームを引っ張っている比江島だが、Window5ではコンディション不良のためチームから離脱しているということもあり、「また新たな気持ちで合宿に臨んでいます」と話す。

「フレッシュな若手選手も入ってきて合流して間もないですが、Window6まで時間がないので、お互いにコミュニケーションを取りながら、しっかり合わせていきたいです。この合宿は選考も兼ねているので、自分の持ち味も出していきたいと思います」

 ワールドカップ本番まで時間がないという意識を持って取り組んでいるという比江島は、「次のWindow6の2試合で勝つことはマストだと思っています。そのなかで内容も良くしていかなければいけないし、自分自身ももっともっと世界と競える意識を持って戦わないとと思っています」と意気込む。

 また須田侑太郎名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)や西田優大シーホース三河)、安藤周人アルバルク東京)などタレントがそろっているシューティングガードたちとメンバー入りを争っているが、「自分の持ち味を出せれば」と冷静に話す。

「もちろんこれまで以上に3ポイントシュートを打つ意識をしつつ、あくまで自分の一番の持ち味はドライブであり、僕にしかできないドライブやそこからのキックアウトもあるので、他の選手と比べても自信を持てるところです。特に、3ポイントシュートだけになってしまう時間帯に、自分のドライブから得点を稼いでいけることも見せていきたいです」

好相性のイラン戦に向けて励む比江島[写真提供]=日本バスケットボール協会


 次のWindow6が予選最後の戦いになるが、これまでの予選成績は5勝5敗の五分。高崎アリーナで23日にイラン代表、26日にバーレーン代表と対戦するが、イランとはここ最近で3度対戦している相手ということで、これまでとは違った戦い方で挑むという。「イランはオールスイッチを多用してくるチームで、これまではそこで少し手こずってしまった部分がありましたが、新たなフォーメーションなども追加して、オールスイッチに対してどうカウンターアタックをかけ、そこから全員がどう連動していくかなど取り組んでいます」と話し、試合までの時間がない状況でチーム全員の理解を深めていっている段階と明かした。

 そんななかでも比江島は2022年8月に行われたイランとの3連戦のうち2試合で2ケタ得点をマーク、本人も「比較的苦手意識はないです」と話しており、「ある程度やれる自信は持っています。イランはフィジカルや高さがアジアのなかでもあるので、より自分のドライブが効いてくるのかなと思います」と自信を見せた。

 いよいよ半年後に迫った本番の舞台。冷静に闘志を燃やす比江島は、「ワールドカップ出場は決まっていますが、正直アジアでつまずいているようでは世界では1勝もできないと思っています。トム(・ホーバスヘッドコーチ)さんのやりたいバスケをみんなが理解して表現できれば、必ず勝ちはついてくると思うので。若いチームは勝って自信がつくという意味でも、しっかり勝って自信をつけていきたいです」と熱く語った。

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