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ホームゲームとなった2月2、3日の山梨クィーンビーズ戦に連勝した富士通 レッドウェーブ。しかし、2試合ともに大勝も司令塔の町田瑠唯は「少し不安というか、(試合の)入りがゴタゴタしてしまうのではないかと思っていました」と語った。
というのも、富士通は、皇后杯を終えて再開したWリーグで、いきなりJX-ENEOSサンフラワーズに勝利したのだが、1月26、27日のデンソー アイリス戦には連敗。それだけに、町田は負の連鎖が続いてしまわないかを心配していたのだ。
実際、危なげない勝利となったが、試合内容に関し「初戦の入りは悪くなかったけれど、(試合としては)次につながるものではなかったです。そこは自分たちの気持ちの緩さなのか、一つのことを継続してできていない気がします」と反省を口にした。
その町田は今シーズン、より積極的に得点に絡んでおり、ここまで1試合の平均得点は11.1点。アシストでもランキング1位となる1試合平均8.2本という数字を残している。
「得点は意識しているし、ヘッドコーチのBT(テーブス)にも、シュートが入る、入らないではなく、本数を打つことを言われています。シュートの良し悪しはあるけれど、まずは本数を意識すること。それは自分の中で継続していきたいです」
デンソー戦では自身の得点を意識したあまり、「(相手が)ブロックに来ているのに外にさばかなかった」と、まだまだ課題もあるようで、「“自分が行こう”という気持ちと冷静にパスをさばくこと。自分のコントロールもしっかりしていかないといけないです」とも語った。
現状、チームは「試合ごとに波が激しいのもありますし、1試合の中での波も激しい。ディフェンスができている時は自分たちの流れでブレイクにつなげられているけれど、ディフェンスができない、リバウンドが取れないとなると、自分たちの流れが作れなくなっています」(町田)と、決してスッキリした戦いが続いているわけではない。それでも、トップを行くJX-ENEOSに唯一の黒星をつけるなど大きな可能性も秘めているチームである。
過去2シーズン、セミファイナル進出を逃している富士通。町田は「ディフェンスやリバウンドにルーズボールなど、ニュートラルボールをしっかり取りきること」をプレーオフを勝ち抜くポイントに挙げた。
自らの得点とアシストで攻撃をつかさどるだけでなく、タフなディフェンスやルーズボールにも飛びこむといった泥臭い動きも持ち味。佳境を迎えるこれから、そんな町田のプレーに、さらに目が離せなくなる。
文=田島早苗