2021.10.10

【Wリーグ注目選手】アランマーレ秋田・砂川夏輝「スピードを生かしたプレーが得意です」

ガードとしてアグレッシブなプレーを見せるアランマーレ秋田の砂川夏輝[写真]=アランマーレ秋田
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 いよいよ10月16日より第23回Wリーグが開幕する。東京オリンピックや女子アジアカップに出場した選手をはじめ、それぞれが頂点を目指して挑む新シーズン。バスケットボールキングでは全13チームの注目選手にインタビューを行った。

 第2回は今シーズンから新規参入したプレステージ・インターナショナル アランマーレ(以下アランマーレ秋田)の砂川夏輝Wリーグでのプレーを熱望していたガードは、チームとともにトップリーグへと挑戦する。チーム加入のいきさつやシーズンに向けて話を聞いた。

「チームも私自身もチャレンジのシーズン」

――はじめに、チームに加入した経緯を教えてください。
砂川 Wリーグでプレーしたいという思いはあったのですが、大学を卒業して一度、就職で(地元の)沖縄に帰っていました。そこで2年間働いていたのですが、その間もWリーグにチャレンジしたいという気持ちがありました。

 たまたま、沖縄に戻っていた久手堅笑美さん(元トヨタ自動車アンテロープス/日本代表)と国体の成年チームで一緒になって。その思いを伝えたら、「どんどん発信した方がチャンスがつめる」と言ってもらって。その頃、小嶋(裕二三)さんがアランマーレ秋田をみることになっていたこともあり、久手堅さんを通じて連絡を取らせてもらい、練習に参加しました。練習参加後はすぐにチームに入ることを決め、3カ月後には秋田に行っていましたね。

――久手堅さんとの出会い、沖縄がつないだ縁ですね
砂川 はい。沖縄に戻ってから久手堅さんは大学のチームを指導されていて、そこで社会人のチームと一緒に練習することも多かったんです。久手堅さんに会えたのは運が良かったと思います。

――さて、得意なプレーを教えてください。
砂川 身長が低い分、スピードを生かしたプレーが得意なので、ディフェンスでのスティールなどをアピールしていきたいです。

――オータムカップを戦っての手応えはありますか?
砂川 オフェンスでのスピードを生かしたドライブや、そこからのアシストは通用すると感じました。ただ、スティールでは、無理にボールを取りにいけないというか、ルーズボールなどはWリーグの選手はみんな最後の最後まで追うし、これまでなら取れているものも取れなかったという印象を受けました。そこでの駆け引きはこれから見極めながらやっていきたいです。

 オータムカップは、会場の雰囲気やWリーグの高さだけではなく、うまさや強さを体感できました。これからの練習でもそこを意識してできるので、いい経験になりました。

――早稲田大学出身ですが、元チームメイトとの対戦も楽しみでは?
砂川 今、Wリーグでプレーしている選手たちと大学時代に一緒にやっていたことは、いい経験だったと思います。特に本橋さん(菜子/東京羽田ヴィッキーズ)は練習からすごく真面目で、見本となる選手でした。今回もつらいリハビリの中、オリンピックに出場していたので、私も頑張ろうと元気をもらいました。

――試合が近づいています。
砂川 試合経験が少ないので、不安はあるのですが、ワクワクの方が勝っていて、どれぐらい通用するのかなどわからない分、どんどんチャレンジしやすいというか、楽しみが大きいです。

――チームのアピールポイントは?
砂川 身長は低いですが、身長差を感じさせない運動量。運動量でカバーするディフェンスとそこからの速い攻めなどを見ていただけるとうれしいです。

――最後に、ファンに向けて意気込みをお願いします。
砂川 チームのスローガンの通り、チームも私自身もチャレンジのシーズンとなります。そこで攻め続けることを忘れずに、一戦一戦成長していきたいと思っています。

沖縄から秋田へ。初の雪国に『つららを見て喜んでいます』
 沖縄出身の砂川は、昨年、初めて秋田の冬を経験した。「沖縄だと雪が降ることが1日もないので、外を歩くのにも新鮮でした」と砂川。昨年は地元の人も驚くぐらいの大雪だったようだが、本人は、「写真もいっぱい撮りました。つららを見て喜んでいました」と笑う。
 雪かきも車のタイヤを冬用に変えたことも人生初。それでも寒さには慣れてきたと言い、さらには、「(漬物の)いぶりがっこを初めて食べましたが、癖になりますね」と、秋田での生活を満喫しているようだ。

得点面での活躍にも期待がかかる砂川[写真]=Wリーグ

取材・文=田島早苗

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