2022.04.13

姫路イーグレッツの頼れるキャプテンの白崎みなみ…「今は楽しみの方が大きいです」

姫路イーグレッツのキャプテン、白崎みなみにインタビュー(写真は昨年のオータムカップから) [写真]=W LEAGUE
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 現在、Wリーグはプレーオフの真っ最中だが、来シーズンからは、新規参入の姫路イーグレッツが加入し、14チームで優勝を争うこととなる。

 その姫路イーグレッツをキャプテンとして率いるのが白崎みなみ。市立柏高校(千葉県)から奈良学園大学(奈良県)に進み、大学卒業後にチームに加入した4年目のプレーヤーだ。

 昨年秋に出場した『Wリーグ オータムカップ2021 in 高崎』では高い得点力を発揮したエースでもある白崎に、約半年後に控えた挑戦に向け、チームの現状や意気込みを聞いた。

取材・文=田島早苗

大学卒業後、Wリーグ参入を目指すチームに入団

――まず、チームに加入したいきさつを教えてください。
白崎
 大学のときからWリーグでプレーをしたいという思いがありました。でも、タイミング的に難しくて。それで地域リーグで頑張ろうと思っていた矢先、岡田隆人代表と当時の監督が何度も話をしに来てくださって。個人的にも一からチーム作って上に行きたいという思いがあったので、当時はまだAC播磨というチーム名でしたが、ここで頑張ろうと思って入団しました。

――その中で昨年、Wリーグ参入が現実になりました。そのときの心境は?
白崎
 正直、地域リーグで良い成績を残せてなかったので、この状態で行っていいのか? という不安は大きかったです。でも同時に、Wリーグの舞台に立てるということが私としてもすごく大きくて。不安が7、ワクワクが3といった感じでした。

――今はどうでしょう? 昨年秋には(Wリーグ主催の)『オータムカップ』にも参加しました。
白崎
 今は、不安が4、ワクワクが6です。『オータムカップ』でWリーグのチームと対戦して、体の強さから何から、根本から違うということを感じて叩きのめされました。だけど、こういったチームとたくさん対戦できるんだと思ったら、また自分がレベルアップできるなと思い、今は楽しみの方が大きいですね。

――『オータムカップ』を経験してチームの変化もありましたか?
白崎
 多めにトレーニングメニューを入れたり、チーム練習後の自主練習も長くしたりなど、みんなの意識がグッと上がったと思います。

 プレースタイルは、地域リーグのときと変わらないのですが、高さがない分、足で勝つこと。オールコートのプレッシャーディフェンスと、アーリーオフェンスで走り回るということは徹底してやっています。

――『オータムカップ』でも機動力は出せたのではないですか?
白崎
 インサイドで戦うとなると難しいので、(攻防の)切り替えでの速さといったところは、少し通用したところはありました。でも、まだまだ。自分たちのプレーが最初の方は通じたと思うのですが、それを最後まで続けられるかどうか。そこはもっと突き詰めてやっていかないと。そんなに甘くはないぞと思っています。

――キャプテンから見たチームの雰囲気は?
白崎
 ありきたりですが、本当に仲良く、年齢に関係なく意見も言えます。バスケットに前向きな選手も多くて、他のチームの方々と違ってエリートではないというか、強い大学や高校を出た選手ばかりではない分、下から頑張って上がっていくという思いが強い人たちが集まっています。前向きで明るいチームです。

――キャプテンとしてはまとめやすい?
白崎
 うーん、そうですね。ただ、個性が強いので、学校の先生ぐらい声を張るときもあります。今、私が25歳で最年長。チームはフレッシュなので、私がまとめないと(笑) でも、若さは武器だと思っています。

恵まれた環境の中でバスケットと仕事に取り組む

――普段は勤務後に練習ですか?
白崎
 はい。私は9時〜16時まで働いています。(今の時期は)18時から全体練習を始めます。

――社会人経験は、プラスに作用しているのでは?
白崎
 バスケットも仕事も頑張ろうと思うし、どちらもそういう目標を持ってやれるのは、私にとってはいいことですね。職場の人もすごく応援してくれていて、(勤務が)16時までで申し訳なさもあるのですが、「練習頑張ってね」って送り出してくれます。環境にはすごく恵まれているなと感じますし、多分、これは、チームの全員が思っていることだと思います。

――新たな戦いを迎える中、Wリーグの今シーズンの試合が気になるのではないですか?
白崎
 例えばスタッツを見て、3ポイントシュートの確率を見ただけでも、「打たれたらお終いだ」とか思いますよね(笑) 「これはもう中でボール持たれたらダメだぞ」みたいなことは、映像越しにも感じます。

――では最後に、プレーを通してどういったことを伝えていきたいかを教えてください。
白崎
 泥臭さというか、個人的には関西ならではの粘り強さがあると思っているので、そういった小さいことをコツコツ重ね、かつアグレッシブに。見ている方に楽しんでもらえるようなバスケットをしたいと思っています。

「見ている方に楽しんでもらえるようなバスケットをしたい」と白崎(写真は昨年のオータムカップから) [写真]=W LEAGUE

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