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4月10日、国立代々木競技場第二体育館(東京都)で第23回Wリーグプレーオフのセミファイナルが行われ、富士通レッドウェーブ(レギュラーシーズン6位)はENEOSサンフラワーズ(同1位)と対戦した。
前日に行われた第1戦に67-58で勝利した富士通は続く第2戦、19-4とENEOSを圧倒して第1クォーターを終える。試合終盤には5点差まで詰め寄られる場面もあったが、最後はリードを守り切った富士通が61-53で勝利し、6年ぶり5回目のファイナル進出を決めた。
13得点3リバウンド3アシスト3スティールをマークした町田瑠唯は「試合の出だしは自分たちのリズムに持っていけたんですけど、中盤からディフェンスでやられたり、オフェンスの積極性がなくなったり、ターンオーバーが増えたりと、完全に自分たちの流れには持っていけなかったですが、最後勝ち切れたのは良かったです」と試合後の会見で振り返った。
「今年のチームはディフェンスでしっかり我慢ができる」と話す町田は、「去年よりもリバウンドを取り切れていて、セカンドチャンスからやられなくなったことが大きいのかなと思います」と今シーズンのチームとしての成長ぶりを語った。
また、昨シーズンとの大きな違いとしては、ENEOSから移籍してきた宮澤夕貴と中村優花の存在も挙げられる。町田はプレー面だけでなく、二人の豊富な経験がチームに生かされてると話す。
「優勝している経験がすごく大きいなと彼女たちから感じていて、相手から押され気味になったり、試合の流れがつかめてないときでも、チームを鼓舞するような言葉を二人が積極的にかけてくれています。その声に、自分たちもそうですけど、若い子たちは特に助けられてるんじゃないかなと感じています」
ファイナルではトヨタ自動車アンテロープスとの対戦が決まったが、昨シーズンのリーグ女王の印象については「リバウンドやフィジカルが強く、個人のスキルも上手」と語った。
その強敵との戦いに向けては、「もちろんチームディフェンスも大事ですけど、それぞれの1対1のディフェンスがしっかりできてからのチームディフェンスだというのをもっと意識しないといけない。そこからリバウンドを1回で取り切って、自分たちのリズムに、ファーストブレークにつなげられるようにやっていきたいです」と意気込んだ。
実に6年ぶりのファイナル進出を果たした富士通。その苦労を聞かれた町田は「やっぱり長かったです」と笑顔を交えつつ答えた。「長かったですし、その6年間はセミクォーターファイナルやクォーターファイナルから、なかなか抜け出せなかった時期でもあったので、ファイナルの舞台に立てることがすごくうれしいです」。
それでも、最後には「まだ自分たちの目標は終わってないので、しっかりそこで勝ちきれるようにチーム全員で頑張っていきたいなと思います」と気を引き締めた。
トヨタ自動車との注目のファイナルは、16日から国立代々木第一体育館で開催される。