2022.09.10
昨夏の東京2020オリンピックで“銀メダル獲得”の躍進を見せ、日本中を沸かせた女子日本代表。その後、10月から開幕した第23回Wリーグ(2021−22シーズン)では、多くのファンが会場に駆けつけ、メダリストの12名をはじめ、トップリーグの選手たちに熱い視線を送った。もちろん、選手たちもこれに呼応するかのように高いパフォーマンスを発揮。勝利への執念があふれるプレーで見る者を魅了した。
無論、今年度の女子日本代表候補もWリーグの選手を中心に構成されている。27名のうち、21名がWリーグの2021−22シーズンを戦った選手たちで、その中には、若手選手も多い。ここでは、間近に迫った「三井不動産カップ2022(千葉大会)バスケットボール女子日本代表国際強化試合」での活躍が期待される若手選手を紹介する。
Wリーグでの1試合平均得点は14.1得点。ランキングで6位に入るなど、外角シュートだけでなくドライブやリバウンドからのシュートなど多彩な攻撃を見せる𠮷田。それでも、女子日本代表ではやはり期待されるのは3ポイントシュートだろう。2021年、東京2020オリンピック前に初選出されてから3度目の日本代表候補入り。まだ代表経験は浅いもののオーストラリア遠征(5月21日〜6月3日)にも参加した𠮷田について、恩塚亨ヘッドコーチは、「シュート力に期待しています」と語る。
4月に24歳となった成長著しいシューター。三井不動産カップでは、トルコ代表を相手に自慢のシュート力を見せつけたいところだ。
その東藤は、オーストラリア遠征では、オーストラリア代表との第1戦で27得点。試合自体、敗れはしたものの、積極果敢な攻めでチームを盛り立てた。その試合も含め、オーストラリア遠征でのプレーに関し、恩塚HCは「シンプルにできたチャンスをちゃんとつかみ、相手が崩れたところもしっかりと対応することができていました。すごく合理的な選択をしていたと思います」と振り返る。また、「ディフェンスでもエネルギーを発揮してくれたことは、すごく大きかったですね」と付け足した。
札幌山の手高校(北海道)の頃からアンダーカテゴリーの日本代表では主軸を担っていた東藤。恩塚ジャパンにおいて一気にエース候補へと躍り出たといっていいだろう。
跳躍力を生かしたリバウンドは世界でもトップクラス。また豪快なブロックショットは4月に終えたWリーグ(2021-22シーズン)でも幾度となく観客をどよめかせた。さらには、ディフェンスのポジション取りやチームのルールに徹した動きなど数字に表れないところでの貢献も大きい。そこに今まで以上に自らが積極的に攻めるといった姿勢も見られており、あらゆる面で高レベルのパフォーマンスを発揮している。
デンソーでは、2022-23シーズンはキャプテンに任命されたが、女子日本代表でもオーストラリア遠征では副キャプテンに。その任命理由を「日本代表チームの顔であってほしいので、プレー以外でもチーム引っ張る存在になってほしい」と恩塚HCはいう。
同時に、「元々賢い選手でいろんな状況をつかむ力に長けていました。一方で少し遠慮がちなところもあったのですが、これを機にそういった(声がけなどの)機会は増えていってるのではないかと思います」とコート外での成長を指揮官は実感しているようだ。
迫力あるプレーで目を引くプレーを見せたかと思えば、安定したプレーでチームに落ち着きをもたらすなどさまざまな顔を持つ23歳。すでに日本代表でもコアメンバーではあるものの、その伸び代はまだまだ無限大だ。
他にも赤穂同様に銀メダリストですでに日本代表の中心を担っているオコエ桃仁花(富士通レッドウェーブ)や190センチの高さを持つ梅沢カディシャ樹奈(トヨタ自動車アンテロープス)。チームの原理原則を理解するのが早かったと恩塚HCが語る平下愛佳(トヨタ自動車)に、「ディフェンシブでエネルギッシュ。ドライブでペイントアタックする力は抜群」(恩塚HC)という野口さくら(シャンソン化粧品)など、注目の選手はまだまだ多い。千葉ポートアリーナで行われるトルコ代表との試合では、ベテランはもとより、若い選手たちのアグレッシブなプレーからも目が離せない。
文=田島早苗
2022.09.10
2022.08.12
2022.08.07
2022.08.06
2022.07.26
2022.06.23
2022.06.18
2022.06.18
2022.06.17
2022.06.16
2022.06.15
2022.06.13