2022.09.07

恩塚ジャパンスタッツランキング…過去1年の女子日本代表で最も“数字”を残している選手は?

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 東京オリンピックで銀メダルを獲得したトム・ホーバス体制から恩塚亨体制に移行して、まもなく1年が経過する女子日本代表。“恩塚ジャパン”ではこれまで27選手が試合に出場し、チームの勝利のために奮闘するとともに、熾烈なポジション争いを繰り広げてきた。

 9月22日に開幕するFIBA女子ワールドカップ2022のメンバー選考にも注目が集まるなか、本稿ではこれまで恩塚体制移行後に行われた試合で、女子日本代表選手たちが残したスタッツを集計。ランキング形式でまとめ、これまでの選手たちの戦いぶりを振り返る。

※集計対象は2021年9月27日インド戦から2022年8月12日ラトビア戦までの14試合
※2022年5月24日若手オーストラリア代表戦は含まず
※ランキングは累計スタッツと平均スタッツで比較

■出場時間

▼累計出場時間
1位:赤穂ひまわり 358分24秒
2位:オコエ桃仁花 292分56秒
3位:宮崎早織 253分10秒

▼平均出場時間
1位:林咲希 28分58秒
2位:赤穂ひまわり 25分36秒
3位:馬瓜ステファニー 23分44秒

 現時点で恩塚体制で最もプレータイムを獲得している選手は赤穂ひまわり。赤穂は恩塚HCの初陣となった2021年9月27日インド戦から、2022年8月12日ラトビア戦に至るまでの14試合すべてに出場している選手の一人。同じく全試合に出場しているオコエ桃仁花と宮崎早織も2位と3位に続いている。

 一方、平均出場時間では昨年のアジアカップでキャプテンを務め、日本を大会5連覇に導いた林咲希がトップに。4月に疲労骨折のために戦線を離脱し、以降は代表活動にも参加していないためワールドカップのメンバー入りはないと思われるが、今後のAkatsuki Japanをけん引する選手の一人であることは間違いない。

■得点

▼累計得点
1位:オコエ桃仁花 152得点
2位:赤穂ひまわり 125得点
3位:宮崎早織 106得点

▼平均得点
1位:林咲希 11.4得点
2位:オコエ桃仁花 10.9得点
3位:馬瓜ステファニー 9.3得点

 累計得点でトップに立ったのはオコエ桃仁花。オコエは恩塚ジャパンの初陣となったアジアカップのインド戦で、5本の3ポイントを含む24得点を挙げると、その後も内外問わない得点能力で出場14試合中9試合で2ケタ得点を挙げている。

 平均得点では出場時間と同じく林咲希が1位となった。アジアカップでは大会を通して48.6パーセントという高確率で3ポイントを沈め、東京五輪に続き圧倒的な存在感を放った。

■リバウンド

▼累計リバウンド
1位:赤穂ひまわり 76リバウンド
2位:東藤なな子 40リバウンド
3位:オコエ桃仁花 39リバウンド

▼平均リバウンド
1位:赤穂ひまわり 5.4リバウンド
2位:渡嘉敷来夢 5.0リバウンド
3位:髙田真希 4.9リバウンド

 リバウンドでは累計、平均ともに赤穂が1位に輝いた。184センチという高さに加え、機動力にも優れる赤穂はオフェンスリバウンドにも積極的に飛び込む姿が印象的だ。

 平均で2位につけているのは、2シーズン連続でWリーグのリバウンド女王に輝いている渡嘉敷来夢。負傷の影響もあり、恩塚体制ではいまだ4試合のみ出場となっているが、完全復調したい際の実力は折り紙付き。ワールドカップでの世界の強豪相手に奮闘する姿を期待するファンも多いだろう。

■アシスト

▼累計アシスト
1位:宮崎早織 94アシスト
2位:山本麻衣 25アシスト
3位:安間志織 24アシスト

▼平均アシスト
1位:宮崎早織 6.7アシスト
2位:渡嘉敷来夢 3.5アシスト
3位:安間志織 3.4アシスト

 アシストでは宮崎が累計、平均ともに圧倒的な差で1位となった。特にアジアカップでの活躍ぶりは驚異的で、5試合を通して9.6アシストを記録。決勝の中国戦では11アシストに加え、26得点も挙げ、優勝の立役者となった。

 累計アシストではポイントガード陣がトップを占める一方で、平均アシストでは渡嘉敷が2位に。得点力はもちろん、ゴール下の合わせのパスや、キックアウトパスでアウトサイドシュートを演出するプレーでもチームに貢献できるのは魅力だ。

■スティール

▼累計スティール
1位:赤穂ひまわり 23スティール
2位:馬瓜ステファニー 16スティール
3位:東藤なな子 13スティール

▼平均スティール
1位:馬瓜ステファニー 1.8スティール
2位:平下愛佳 1.7スティール
3位:赤穂ひまわり 1.6スティール

 攻守両面での貢献度が高い赤穂と馬瓜はスティール部門でも存在感を発揮。累計で赤穂が、平均で馬瓜がそれぞれトップの数字を残している。

 平均スティールでは平下愛佳が2位となった。スティールに限らず、得点、アシスト、リバウンドとオールラウンドに活躍できるのが特徴。5月末のオーストラリア遠征から急速に台頭し、20歳の若手ながらこれまで平均18分の出場時間を獲得している。

■ブロック

▼累計ブロック
1位:馬瓜ステファニー 12ブロック
2位:赤穂ひまわり 9ブロック
3位:オコエ桃仁花 5ブロック

▼平均ブロック
1位:馬瓜ステファニー 1.3ブロック
2位:赤穂ひまわり 0.6ブロック
3位:渡嘉敷来夢 0.5ブロック

 他国の代表と比べて、日本は特に高さを武器としていないだけにチーム全体としてブロックの数は決して多くない。そのなかでも、頭ひとつ抜けた数字を残しているのが馬瓜だ。182センチの高さに加え、高い身体能力も併せ持ち、インサイドからアウトサイドまでこなす器用さも備えている。東京五輪では3x3女子日本代表として活躍したが、今後は5人制においても大舞台での活躍が期待される選手だろう。

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