2023.06.16

日本代表を引っ張る主将の林咲希「いつでも声を絶やさないようにしたい」

“恩塚ジャパン”でキャプテンを務める林 [写真]=兼子愼一郎(写真は5月の強化合宿)
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 恩塚亨ヘッドコーチが率いる女子日本代表(FIBAランキング9位)は、6月16日から18日にかけて高崎アリーナで行われるデンマーク代表(同52位)との「三井不動産カップ2023(高崎大会)を経て、26日に開幕する「FIBA女子アジアカップ2023」に臨む。

 5月8日の始動から徐々にメンバーが絞られ、アジアカップを戦う12名が決定。自身3大会連続のアジアカップに挑む林咲希(富士通 レッドウェーブ)は15日の練習後、「チームとしては“戦う”をメインにしています。自分たちで盛り上げて、自分たちで厳しくしていくのがすごく大事。まだ物足りない部分はありますけど、日々、声を出しながら、自分が一番となって引っ張っていけるように取り組んでいます」と、キャプテンとしての意識を明かした。

 長きにわたって日本代表をけん引した髙田真希(デンソー アイリス)からキャプテンの座を引き継いだことで、「いろいろと考えることがありました」。ただ、林は“自分らしさ”を持ってチームの先頭に立っているという。

「自分はやらなければいけないことを全面に出しています。あまり気負わずにやりたいという気持ちです。声を出すことはすごい得意。いつでも声を絶やさないようにしたいと思っています。気持ちをリセットして、今やらなければいけないことを考えられるようになってきました。以前はチームで考えなければいけないこと、意識してほしいことを的確に要所、要所で言ってくれていましたが、私自身はそこまで言葉選びがうまくないと思っています。その時に思ったこと、やってほしいことを全体に向けて言うのもそうですし、個人に話すことを意識しています」

 アジアカップでベスト4以上の成績を収めると、2024年2月に予定されている「FIBA 女子オリンピック世界最終予選(OQT)」の出場権を獲得。そして、OQT時の所属グループ内4チームのうち上位3チーム以内に入れば、オリンピック出場権を得る。林は「時間がないなか、1日、1日の練習の質がすごく大事。自分がキャプテンとして引っ張っていかなければいけませんし、(東京)オリンピックを経験した選手が下の世代に伝えていくことも大事だと思っています」とコメント。東京オリンピックは無観客での開催となったため、「パリがどんな感じなのか想像した時、すごく楽しみ」と語った一方、「ただ、勝っていかなければ出られないので、まずはそこへの危機感を持っています」と強調した。

 最後にアジアカップ前の腕試しとなる三井不動産カップに向けて意気込みを語った。

「ファンの方の前でプレーするのがすごく楽しみです。自分たちができるプレーをしっかりと出しきって、3日間でチームとして成長していきたいと思っています。アジアカップに向けていいスタートを切れるように、いい雰囲気でプレーしたいです。個人としてはシューターとして見られているので、思いきってプレーしたいと思います。シュートだけではなく、走ること、リバウンド、ルーズボールへの絡みなど、細かい部分もしっかりとやっていけると思うので、それらを全面に出していきたいです」

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