2023.06.22

「オフェンスは軽やかにしつこく、ディフェンスはうるさくしつこく」…女子日本代表が渡豪前に意気込み

「一番は結果を残さなきゃいけない」と決意を示したキャプテンの林 [写真]=田島早苗
フリーライター

 6月22日、女子日本代表が6月26日に開幕する「FIBA女子アジアカップ2023」に向けてオーストラリアのシドニーへと旅立った。

 出発前、羽田空港にて囲み取材に応じた恩塚亨ヘッドコーチは、「胸が高まります。ここまで、できる準備を選手たちと一緒にやったきた手応えと、やってきたことを持って、アジアカップ優勝に向けて精一杯チャレンジしたいと思います」と、コメント。さらに、「私たちにできることは一戦必勝であり、一つひとつのプレーにこだわりをもって戦い抜くこと。一つひとつの勝負に勝ちにいくこと。そういったことの積み重ねだと思っています」とも、力強く発した。

 また、プレーに関しては、オフェンスは停滞しないことと、ディフェンスでは相手のリズムを狂わせることをポイントとしており、「オフェンスは軽やかにしつこく、ディフェンスはうるさくしつこく」と、言う。

「選手たちのエネルギーはものすごく高くて、質の高い練習ができたと思います」と、6連覇を目指す指揮官は、充実の表情を見せつつ、決戦に向けての強い思いを語っていた。

静かにアジアカップに向けて決意を語った恩塚HC [写真]=田島早苗


 その後、林咲希(富士通レッドウェーブ)と髙田真希(デンソーアイリス)の2名が選手を代表して取材に対応。「自分自身も万全ですし、チームとしてもコンディション上がっていると思います」と、頼もしい言葉で現状を語ったのはチーム最年長となる髙田で、その理由を「オフェンスのシステムとして常にボールと人が動き続けることができるようなシステムになっているので、相手にアジャストされながらでも、次の選択肢が出せる状況であります。スムーズにオフェンスは行えるかなというのが今のところの印象です」と、語った。

 髙田自身、2大会ぶりのアジアカップ。「目標は優勝なので、しっかり優勝を目指して、なおかつ予選を全部勝つことが大事だと思います」と言い、特に3戦目となるオーストラリアがカギになると、冷静に大会を見据えていた。

2大会ぶりのアジアカップに臨む髙田 [写真]=田島早苗


 アジアカップでは2大会連続でキャプテンを務める林は、6月16日〜18日に行われた「三井不動産カップ(高崎大会)」のデンマークとの3連戦を経て、「個人的にはデンマーク戦で、走るバスケットを自分たちはしていかないと感じました」と、コメント。さらに「ルーズボール、リバウンド、その姿勢をしっかり出していきながらチームのみんなを引っ張っていけたらいいなと思っています」と、意気込んだ。

 FIBAランキング9位の日本は、今大会は6連覇だけでなく、パリオリンピックにつながる世界最終予選の出場権も懸かる(大会ベスト4以上のチームに与えられる)。だが、「一番は結果を残さなきゃいけないと思っていますし、そういった強い思いがあります」と、林の考えはブレることはない。「まずはチーム一丸となって戦わないと。日本を分析しているチームが多いので、新しいバスケットをやりつつ、スピードなど日本らしさを出していきながら、今までのバスケット、今やってるバスケットを組みして、いい流れでやれたらなと思っています」と、語った。

 いよいよ迫る大一番。大会初戦、日本はFIBAランキング33位のチャイニーズ・タイペイと対戦。日本時間16時(現地時間17時)にティップオフとなる。

取材・文=田島早苗

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