2023.06.27
6月26日から7月1日にかけて、オーストラリアにて開催される「FIBA女子アジアカップ2023」。前人未到の大会6連覇を達成すべく選ばれた女子日本代表はどのような選手たちなのか。9日に発表された12名の選手たちを徹底紹介する。
文=田島早苗
写真=野口岳彦
※所属・年齢は2023年6月25日現在
生年月日:1998年11月25日(24歳)
ポジション・身長:PF・182センチ
所属:公益財団法人日本バスケットボール協会
5月にWNBAのニューヨーク・リバティのキャンプに参加。ロスター入りはならなかったが、1〜3番ポジションを担い、「ガードの気持ちが分かりました」と、新たな経験を積んだ。チャンスと見れば果敢にシュートを放つパワーフォワードは、トヨタ自動車アンテロープスを退団し、今回のアジアカップ後はスペインリーグに参戦を表明している。3x3日本代表として出場した東京オリンピックのときのように、チームを盛り上げるビッグショットに期待だ。
生年月日:1989年8月23日(33歳)
ポジション・身長:C・185センチ
所属:デンソーアイリス
「優勝が目標で、そこに全力で向かっていくだけです」と語るのは、女子日本代表の最年長である髙田。センターとしてインサイドでの得点が多いが、2022-23シーズンのWリーグでは、3ポイントシュート成功率が43.8パーセントと、リーグ2位の数字を残した。内外ともに高レベルのプレーを見せ、リバウンドやディフェンスでの働きも大きい。日本代表でのキャリアも豊富なベテランは、常に安定したプレーを披露しており、いるだけでチームに安心感をもたらす。
生年月日:2003年10月20日(19歳)
ポジション・身長:PF・185センチ
所属:筑波大学
現在、筑波大学の2年生で、今大会では唯一の大学生プレーヤー。桜花学園高校3年生のときには、キャプテンとしてチームをインターハイ&ウインターカップ優勝へとけん引した。筑波大学でも1年生の頃からインサイドの要として存在感を発揮。大学に入ってからプレーの幅も広くなり、3ポイントシュートも積極的に放つ。ディフェンスやリバウンドなどリング下での献身的なプレーが光るチーム最年少は、6連覇を目指すチームの起爆剤となるか!?
生年月日:1993年10月10日(29歳)
ポジション・身長:PG・164センチ
所属:東京羽田ヴィッキーズ
「三井不動産カップ2023(高崎大会)」では1戦目でいきなりチーム最多となる17得点を叩き出し、高い攻撃力を改めてアピールした。昨年の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」ではメンバー入りはならなかったものの、今年は代表活動の序盤から元気な姿を見せる。アジアカップは2大会ぶりの出場で、前々回大会ではMVPを獲得。「三井不動産カップ」では試合途中での出場だったため、アジアカップでも『最強のシックスマン』となる可能性が高い。
生年月日:1999年10月23日(23歳)
ポジション・身長:PG・163センチ
所属:トヨタ自動車アンテロープス
大会直前の「三井不動産カップ」では、3試合すべてでスターターの司令塔として出場。1試合平均14.7得点を奪取した。持ち味としている3ポイントシュートを大事な場面で決めるなど、堂々のMVPも獲得。卓越したスキルの持ち主で、高いシュート力も併せ持つ。強気のプレーが魅力だが、司令塔としては「試合の中でどういうプレーを使っていくか。コミュニケーション取りながら組み立てていけるようにしていきたいです」と意気込んでいる。
生年月日:1995年3月16日(28歳)
ポジション・身長:SG・173センチ
所属:富士通レッドウェーブ
東京オリンピックでも大きなインパクトを与えた代名詞でもある3ポイントシュートは健在で、チームの苦しい場面でシュートをねじ込む。それだけでなく、ルーズボールやディフェンスなど数字に表れないところでの働きも大きく、オフェンスでも常に先頭を走る。前回大会に続いてキャプテンを務めており、ポジティブな声掛けでチームを引っ張っている。「キツイときこそ自分たちのバスケットができるかどうか。どれだけ足を止めずに戦えるか」と、大会をにらむ。
生年月日:2002年1月14日(21歳)
ポジション・身長:SG・177センチ
所属:トヨタ自動車アンテロープス
昨年の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」でセンセーショナルな“代表デビュー”を飾った平下。21歳とまだ若いものの、飄々とプレーし、好不調の波が小さいのも特徴だ。シュート力に定評があり、自身もそれを役割と捉えている。「とにかく自分の仕事は、シューターとして3ポイントシュートを打つこと。変に考えすぎずに、打てるときはしっかり打つ。待っているだけではなく、動いてシュートを打てるようにも意識しています」。
生年月日:1995年8月27日(27歳)
ポジション・身長:PG・167センチ
所属:ENEOSサンフラワーズ
前回のアジアカップでは、中国との決勝で26得点11アシストをマークし、優勝へと導いた司令塔。持ち前のスピードで相手をかき回し、一瞬の隙を突いて鋭いドライブから次々と得点を挙げる。また、自らの得点だけでなく、「三井不動産カップ」ではアシストでも仲間の得点を演出した。ENEOSサンフラワーズではメインのポイントガードとしてWリーグ優勝を達成するなど、確実にキャリアを重ねる27歳。明るいキャラクターで、コート内外でチームを盛り上げる。
生年月日:2000年5月9日(23歳)
ポジション・身長:SG・170センチ
所属:ENEOSサンフラワーズ
2022-23シーズンのWリーグで急成長を遂げた星は、ENEOSサンフラワーズのWリーグと皇后杯の優勝に一役買った。思い切りの良い攻めで評価の高いシューティングガードだが、ポイントガードを兼ねることができることもプラス。また、「ディフェンスでプレッシャーかけ続けることは、日本のバスケが一番必要としていること」と言うように、ディフェンスに対しても意欲を見せており、初の代表公式戦となるアジアカップで、その実力を見せつけたい。
生年月日:2000年11月29日(22歳)
ポジション・身長:SF・175センチ
所属:トヨタ紡織サンシャインラビッツ
東京オリンピック後も前回のアジアカップ、そして昨年の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」と、代表チームの中心を担う。当たりにも負けない体の強さを生かしたドライブや巧みなステップからのシュート、さらには取り組んでいる3ポイントシュートなど攻撃は多彩。加えて、足をフル回転させたディフェンスも披露する。今大会はそれまでとポジションや役割が少し異なり、試行錯誤の日々だが、必ずや大会では大きな仕事をやってのけるだろう。
生年月日:1998年8月28日(24歳)
ポジション・身長:SF・184センチ
所属:デンソーアイリス
前回アジアカップではMVPを獲得。オフェンスやディフェンス、リバウンドと、総合的に見て、高いパフォーマンスを発揮した。跳躍力を生かしたリバウンドやブロックショットを得意とするが、Wリーグでは2022-23シーズンから積極的に試みているドライブで得点を伸ばしており、その俊敏さも日に日に増している。日本代表では放つ機会の多い3ポイントシュートも必見。冷静沈着で、豪快なブロックショット後でも涼しい表情をみせるのが彼女らしい。
生年月日:1999年2月7日(24歳)
ポジション・身長:PF・182センチ
所属:GEELONG SUPERCATS
2022-23シーズンより活躍の場を日本から海外に移し、ギリシャリーグ、そして今はオーストラリアのリーグ(WNBL1)でプレー中。フィジカルでの強さがあり、激しいマークももろともせずシュートを決めてくる。また、柔らかなシュートタッチから放たれる3ポイントシュートは、おもしろいように決まるなど、オフェンス力の高い選手だ。東京オリンピック以降も日本代表では主軸を担う存在。海外リーグで経験したことを今大会にもつなげたい。
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