2023.06.19

デンマークに3連勝を飾りアジアカップに臨む恩塚亨HC「攻撃に好循環ができている」

試合後の会見に応じた恩塚HC[写真]=野口岳彦
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 6月18日に高崎アリーナで「三井不動産カップ2023(高崎大会)」の第3戦が行われ、女子日本代表(FIBAランキング9位)がデンマーク代表(同52位)と対戦した。

 第1戦に101-39、第2戦に87-63で勝利した日本は、第3戦にも102-49で快勝。3連勝を飾り、26日から7月2日にかけてオーストラリアのシドニーで開催される「FIBA女子アジアカップ2023」へ向けて弾みをつけた。

 恩塚亨ヘッドコーチは試合後の会見冒頭で、「ゲーム前のミーティングで選手には『1つの勝負にこだわり抜こう』と話しました。それは連戦の中で、あるいはプレーが続いていく中で、どうしても『これぐらいでいいだろう』という甘さが第2戦に出てしまったからです。世界で勝つにはギリギリの攻防の中で優位に立てるかという戦いになるので、1プレーにこだわりを持つことが必要です」と語った。

アジアカップ前、最後の強化試合を快勝で終えた日本[写真]=野口岳彦

 その結果、日本は試合開始から9-0のランを作り、最高のスタートを切った。「第1クォーターからいいプレーができた」と評価した一方で、「フィジカルな攻防になったときに集中力を失う時間帯やリバウンドを取られてしまう場面があり、残された時間の中で意識して改善していきたい」と、見つかった課題についても言及。

 そして、「トレーニングしてきたことを表現し、発揮することができたと思います。もちろん目標には到達していないですが、確実にステップアップできていて、手応えを持って次の課題をクリアしていけると考えています」と、この3連戦を総括した。

 また、現在19歳でチーム最年少の朝比奈あずさ(筑波大学)について聞かれると、「いいポジションを先取りしてくれて、オフェンスにリズムができますし、シュートの精度も良かった」と評価。一方、課題については「ディフェンスで頑張りすぎてシリンダーから手が出てしまい、ファールが多かったので、レフェリーや試合への適応を求めていきたい」と語った。

髙田真希(デンソーアイリス)とともにチーム最長身(185センチ)の朝比奈[写真]=野口岳彦

「昨年のワールドカップの課題だった、相手ディフェンスのスイッチによる停滞や、ポイントカードがディナイされたときの停滞などに関してはクリアできている」と語った指揮官。2ガードの起用など、オフェンスが停滞しない戦い方が固まりつつあり、「リズムが良くなって3ポイントシュートの確率も上がる好循環ができている」と、手応えを感じているようだ。

「バスケットはペースが大事だと言いますが、そのペースを上げる責任はコート上の5人にあります。5人でペースを上げていくという共通理解を持って、停滞しそうな場面では、それを感じた選手がすぐにボールをつないで次の動きに入っていく。それはカナダ遠征(5月30日〜6月7日)でもスムーズになってきていたので、チームの意識が深まっていると思います」

 アジアカップではオーストラリア(同3位)、チャイニーズ・タイペイ(同33位)、フィリピン(同42位)とグループステージで戦う女子日本代表。6連覇を目指す戦いで、“恩塚ジャパン”はどんなプレーを見せてくれるのだろうか。

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