2023.06.17

“恩塚ジャパン”で自身の持ち味を表現する宮崎早織「私にできるのは走ることとディフェンス」

オフェンス力のあるガード陣が多い日本代表において、ディフェンスへの自信を見せた宮崎 [写真]=野口岳彦
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 6月16日に高崎アリーナで「三井不動産カップ2023(高崎大会)」第1戦が行われ、女子日本代表(FIBAランキング9位)がデンマーク代表(同52位)と対戦。一度もリードを許すことなく、101-39と62点差で圧勝した。

 ベンチから16分33秒のプレータイムで3得点3リバウンドにチーム最多8アシストを記録した宮崎早織(ENEOS サンフラワーズ)は「点差がつきましたが、最後まで全員で戦えたのは良かったと思っています」と試合を振り返った。

 ディベロップメントメンバーとして帯同する薮未奈海(デンソー アイリス)を除き、「FIBA女子アジアカップ2023」のメンバー12名が得点を記録。本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)が17得点を挙げたほか、平下愛佳(トヨタ自動車 アンテロープス)が15得点、山本麻衣(トヨタ自動車)と林咲希(富士通 レッドウェーブ)がともに12得点、星杏璃(ENEOS)が11得点と、特にポイントガード、シューティングガードとして登録されている選手の得点が目立った。

 町田瑠唯(富士通)がケガのため、26日から行われるアジアカップの欠場が決定。「東京2020オリンピック競技大会」で1試合平均12.5アシストを記録した司令塔を欠く戦いを強いられることになる。デンマークとの初戦で自ら仕掛けるのではなく、アシスト役に徹した宮崎は「何かを意識していたわけではないですけど、オリンピックから一緒にプレーしてきたメンバーが多いので。みんなが私のスタイルをわかっていて、動いてほしいところに動いてくれたので、本当に助かりました」と話した。

 試合では「リズムを作る」(恩塚亨ヘッドコーチ)ために2ガードの時間帯もあり、宮崎が記録した最初のアシストは、同じポイントガードを本職とする本橋へのパスだった。オリンピックでは1試合平均8分3秒とプレータイムが限られ、「自分ができることを探しながらやっていた」宮崎は、「ポイントガードとして得点も取れて、アシストもできた」という「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」を経て、現時点における自身の立場についてこうコメントした。

「今回は山本選手や菜子さんなど、オフェンスに長けたガード陣が多いです。その中で私にできるのは走ることとディフェンスだと考えています。自分のペースが上がってきた時、オフェンスでもっと貢献できたらと思っています」

 代表では2ガードの経験がほとんどなく、「すごく楽しいですし、こういったバスケットもあるんだなと。ワクワクしますね」と新たなスタイルにも意欲的だ。チームの盛り上げ役も担う27歳が多彩なガード陣とともに“恩塚ジャパン”をアジアの頂点へと導く。

試合後、本橋菜子とともに笑顔で撮影に応じた [写真]=野口岳彦

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