2024.02.07

激戦必至のパリ五輪予選「アンの思いを背負って」日本代表・林咲希が無念離脱の仲間思う

女子日本代表の林咲希[写真]=伊藤大允
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 2月7日、女子バスケットボール日本代表のキャプテンを務める林咲希(富士通レッドウェーブ)がオンライン会見に出席し、翌日8日からハンガリーで開催される「FIBAオリンピック世界最終予選」へ向けた思いを語った。

 1月10日から都内で強化合宿を行ってきた日本代表は同下旬に渡欧。離日後も非公開の実戦練習などを重ね、パリ2024オリンピック出場権獲得がかかる最終決戦へ向けて調整を続けてきた。林は「練習ゲームで良い試合ができた。大会でどういう出だしになるかわからないですけど、自分たちが自信を持ってプレーしなきゃいけないのと、40分間戦い抜けば絶対に相手の足が止まってくるというのはわかっている。どれだけ点差が離れても、最後まで自分たちのバスケットやり通すという共通理解を持ってやれていると思う」と手応えを口にした。

 この日、日本バスケットボール協会(JBA)から最終ロスター12名が発表されたが、候補選手として長らくチームに帯同していた星杏璃(ENEOSサンフラワーズ)が、渡欧後の活動で左膝前十字靭帯断裂のアクシデントに見舞われチームを離脱したことが公表された。林はメディアからの質問の合間に、自ら「星が途中で怪我して離脱してしまって…」と、無念の負傷離脱となった星について言及。「アン(星杏璃のコートネーム)の思いを背負って戦っていきたいと思います。絶対にオリンピックの切符を手にして、『一緒に頑張ってきてよかった』と思ってもらえるように、アンだけじゃなく今までのメンバーもそうですし、日本代表を応援してくださる皆さんのためにもしっかり戦っていきたいと思います」と、今回の戦いにかける強い思いを明かした。

 8日の初戦に対戦するスペイン代表については、「技術も高いですし、センターも背が高くてゴリゴリプレーしてくる印象」と警戒感を示しつつ、「どれだけディフェンスで相手を煽って、嫌なシュートを打たせて、リバウンドから走れるかがキーポイントになってくると思う。もし点を取られたとしても、切り替えであったり、自分たちが足を止めることなくバスケットできれば」と、勝利への道筋を描く。

 これまで課題と向き合いながらチームを作り上げてきた日々を振り返り、「今までより見ている方たちも楽しいプレーができるんじゃないか」と、慎重に言葉を選びながら話した林。最後は「共通認識を持ってバスケができている。苦しい場面でも良いシュートをセレクトして、戦い抜けるんじゃないかなと思っているので、ぜひ楽しみにしながら試合を観戦していただきたいなと思っています」とファンに呼びかけた。

 ハンガリーで開催されるOQTグループAに入った日本代表(FIBAランキング9位)は、8日にスペイン代表(4位)、9日にハンガリー代表(19位)、11日にカナダ代表(5位)と対戦。欧米の強3カ国と総当たりの最終決戦を行い、グループ上位3カ国に与えられる五輪出場権の獲得を目指す。

 日本代表のOQTロスター12名と、試合開始時間の一覧は以下の通り。

女子日本代表OQT最終ロスター
#3 馬瓜ステファニー(PF/182センチ/MOVISTAR ESTUDIANTES)
#4 川井麻衣(SG/171センチ/トヨタ自動車アンテロープス)
#8 髙田真希(C/185センチ/デンソーアイリス)
#12 吉田亜沙美(PG/165センチ/アイシンウィングス)
#15 本橋菜子(PG/164センチ/東京羽田ヴィッキーズ)
#18 野口さくら(PF/182センチ/アイシンウィングス)
#23 山本麻衣(PG/163センチ/トヨタ自動車アンテロープス)
#27 林咲希(SG/173センチ/富士通レッドウェーブ)
#30 馬瓜エブリン(PF/180センチ/デンソーアイリス)
#31 平下愛佳(SG/177センチ/トヨタ自動車アンテロープス)
#32 宮崎早織(PG/167センチ/ENEOSサンフラワーズ)
#88 赤穂ひまわり(PF/184センチ/デンソーアイリス)

OQT試合日程@ハンガリー
2月8日(木)24時30分 日本vsスペイン
2月9日(金)26時00分 日本vsハンガリー
2月11日(日)23時00分 日本vsカナダ
☆いずれもNHK BSで中継、DAZNで配信予定

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