「FIBAオリンピック世界最終予選（OQT）」開幕前日の2月7日、女子日本代表（FIBAランキング9位）を率いる恩塚亨ヘッドコーチがオンライン会見に出席した。

　指揮官は冒頭に「強い決意と感謝の気持ちを持ってコートに立ちたいと思っています。ファンやスポンサー、関係者の方々、合宿をともに戦ってくれた選手の思いに応えられるように、感謝の気持ちを持って戦い抜きたいと思っています。目標は一戦必勝。パリオリンピックの切符を勝ち取って帰ることです」と決意。そして、「そのために自分たちの持っているもので最強の戦い方をする」と続け、同日に発表したメンバー12名の選考についても言及した。

「選考のポイントとして『走り勝つシューター軍団』をチームコンセプトに設定しています。速さ、しつこさ、チームワーク。この点において、私たちは明らかに世界で優位に立てると思っています。どのポジションにおいても、この3点は勝つと思っているので。この3点を最大限の強みとして発揮できるように、チームを作っていますし、そういった選手を選考しました」

　ポイントガード登録が吉田亜沙美（アイシンウィングス）、本橋菜子（東京羽田ヴィッキーズ）、山本麻衣（トヨタ自動車アンテロープス）、宮崎早織（ENEOSサンフラワーズ）の4名、シューティングガード登録が川井麻衣、平下愛佳（ともにトヨタ自動車）、林咲希（富士通 レッドウェーブ）の3名。恩塚HCはメンバー12名中7名がガードポジションの選手になったことに「意図しています」と明かし、「速さをいかに出せるのか。相手は私たちの速さを消すために、いろいろな手を使ってくると思います。ただ、それに対して攻略するための戦術やユニットを組んだ時、このパターンが私たちの強みを最大化できると考えた結果です」と説明した。

　大会は8日にスペイン代表（同4位）戦、9日にハンガリー代表（同19位）戦、11日にカナダ代表（同5位）戦と、4日間で3試合をこなすスケジュール。「基本的には勝つことから逆算して、その時に一番いい状態の選手を起用しようと思っています。初めから大枠を決めているということではないです」と、選手の起用についても触れた。

　ヨーロッパ入り後も実戦をこなしたことで手応えを得ているようで、「コンディションも上がっているように見えています。体もよく動いています」。万全な状態を作り、スペインとの一戦に挑む。