2024.02.07
パリオリンピックの出場権を争う「FIBAオリンピック世界最終予選(OQT)」が2月8日から始まる。この大一番に臨む女子日本代表は現地時間2月7日の午前10時過ぎから約1時間の練習を行い、その後メディア対応を行った。
「ここまで残るのが初めてなので、すごくうれしい気持ちが大きいです」
12名のメンバー入りの感想をこう語ったのは野口さくら(アイシンウィングス)。182センチのオールラウンダーは、これまでも一昨年の「FIBA 女子ワールドカップ2022」や昨年の「FIBA女子アジアカップ2023」など日本代表候補には連ねてきたが、大会のエントリーメンバーには惜しくも入ることができず。そのため、トップの日本代表での国際大会出場は今回が初となる。
「求められていることはこれまでと変わらないということは分かっていた上で、今回の合宿ではそれをタフにやり続けることができたのかなと思っています」と、強化合宿での手応えを語った野口。「出場した時間の中で与えられた役割をやり通すことが自分自身がやらなくてはいけないことだと思うので、そこは自信を持ってやりたいです」と、大会に向けての意気込みも語った。
与えられた役割とは「センターに対してしっかり前からプレッシャーかけてディフェンスをすることと、走るバスケットを率先してやること」(野口)。加えて、「チームに勢いがないときに若さやエネルギー出して、チーム全体にそのエネルギーを与えられるようなプレーをすることが役割だと意識してます」と、力強く発した。
指揮を執る恩塚亨ヘッドコーチも「ディフェンスと走ること」を野口に求めており、「爆発力があるので、その爆発力をコート上で瞬間、瞬間で発揮してほしいと思っています。それとシュート力も上がってきているので、そこも自信を持ってプレーしてほしいです」と、期待を寄せている。
大会直前のヨーロッパ遠征で左膝前十字靭帯断裂の大ケガを負い、チームを離脱することとなった星杏璃(ENEOSサンフラワーズ)と今大会は最終エントリー入りはならなかった東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)は同級生。「今まで一緒に頑張ってきたので、(OQTでも)一緒にやりたかった思いはありますが、2人やこれまで一緒に合宿などをしてきた選手たちの分までしっかり戦って切符を取って帰りたいと思います」と、思いを語る。
海外遠征には「割と慣れています」と本人が言うように、高校生の頃からアンダーカテゴリーの日本代表として多くの国際大会に出場してきた野口。「(オリンピックの)切符取って帰りたいという思いがすごく強いので、チーム一丸となって、今まで合宿してきた選手たちの分まで、全力を出していきたいです」と、日本代表でのデビュー戦となる今大会では仲間の思いも背負いながら決戦へと挑む。
文=田島早苗
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