2026.09.02
9月2日、都内にて公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)を含む6つのスポーツ団体連携に関する共同記者会見が開催された。
今回、競技の垣根を超えて手を取り合ったのは、JBA、日本サッカー協会(JFA)、日本ハンドボール協会(JHA)、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)、全日本軟式野球連盟(JSBB)、そして日本スポーツ協会(JSPO)の6団体。子どもたちの健全な成長と、持続可能なスポーツ環境の構築を目指す新プロジェクト「Balance is Better Japan」の始動を発表した。
会見の冒頭でJSPO森岡裕策専務理事から語られたのは、子どもたちを取り巻く深刻な現状だ。急速な少子化や外遊びの減少により体力が低下しているだけでなく、特定競技への「早期専門化」がもたらすオーバーユース(使いすぎ)やバーンアウト(燃え尽き症候群)が大きな課題となっている。また、いまだに撲滅されない指導現場での暴力や暴言、ハラスメントといった「勝利至上主義」の弊害も、子どもたちがスポーツを離れる大きな要因となっている。
さらに、現在進められている運動部活動の地域移行により、環境が大きく変化することを挙げ、「このまま何もしなければ、スポーツに触れる子どもが大きく減ってしまうことは自明の理。ゴール型競技としての共通項がある各団体が一致団結し、子どもたちがスポーツを楽しめる新たな枠組みを構築していく必要がある」と、連携の必然性を説いた。
そして、取り組みの指針として、以下の3つのステートメント(声明)を掲げた。
◯Less Pressure -追い詰めるのはやめよう-
安心・安全を最優先し、オーバーワークやバーンアウトを防ぐ
◯More Collaboration -多様な年齢・競技・チームの人と一緒に活動しよう-
競技団体・自治体・学校・クラブが連携し、多様な選択肢を用意
◯More Fun -楽しいから続けられる、楽しいからチャレンジできる-
子どもたちの「夢中」を引き出すプログラムを提供
プロジェクトでは今後、プロモーションのプラットフォームとなる特設サイトの立ち上げ、複数の競技を一度に体験できる「マルチスポーツイベント」の実施、団体間での共通プログラムの開発・普及、さらには競技の枠を超えた指導者の研修や交流の場を創出していくとしている。
JBAの島田慎二会長は、これまでの競技団体が抱えていた構造的な問題に触れ、今回の連携への想いを次のように述べた。
「普段は自団体の競技人口や登録料収入の増加にフォーカスしがちですが、その垣根を取り払い、各団体が連携して『スポーツをする子どもを増やす』という方向に舵を切ったことは画期的ですし、非常に喜ばしいことです。
NBA選手でも以前はアメフトや野球でプロを目指していたという例は多く、そうした経験は身体能力やプレーの幅を広げます。今回の連携をきっかけに、10年後には多様な経験を持つ選手がたくさん生まれるような、子どもたちが増える環境を作っていければいいなと思っています」
日本を代表する主要スポーツ団体が、自らの競技の枠を飛び出し、「子どもたちのウェルビーイング(心身の幸福)」のために手を取り合う。この“共闘”が日本のスポーツ文化をどのようにアップデートしていくのか、今後の動向に注目が集まる。
2026.09.02
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